【ラジオNIKKEI賞】エキサイトバイオ急成長で重賞奪取
公開日:2025年6月30日 14:00 更新日:2025年6月30日 14:00
母同様に秋GⅠで台風の目となるか
小回り千八でのお手本のような勝ち方――。
福島で行われた3歳馬によるハンデGⅢのラジオNIKKEI賞。勝ったのは4番人気のエキサイトバイオだった。
最内1番枠から序盤は7番手で折り合いをつけながら追走。向正面でポジショニングは変わらなかったが、前との距離をジワッと詰めて3角では射程圏内に捉えた。
勝負どころからは3列目の最内を持ったまま。外から動いてきた馬たちは鞍上の手が動いていたが、こちらはジッと構えて、直線での進路確保に備えられた。
迎えた直線も反応は良く、狭い隙間にも躊躇なく突っ込んで、先に抜け出した②着馬に半馬身差をつけてフィニッシュ。うれしい重賞初制覇となった。
ラチ沿いをロスなく立ち回り、脚を温存する教科書通りのレース運び。鞍上・荻野極の手綱さばきはもちろんだが、開幕週、最内枠、ハンデ53キロと、いろいろ重なっての勝利でもある。
それにしても、2歳10月デビューから初勝利をあげたのが5戦目の3月30日。3鞍あった皐月賞トライアルが終わった翌週のことで、かなり時間を要してしまった。だが、そこから1勝クラス②着を挟んだ今回。わずか3カ月で一気に重賞タイトルをゲットした急成長ぶりには驚かされる。
母アニメイトバイオは3歳秋のGⅡローズSで重賞初勝利を収めると、その勢いのまま、次戦のGⅠ秋華賞でも3冠牝馬アパパネの②着と健闘した。その息子も秋には同じような軌跡をたどっていけそうな雰囲気が感じられる。
この後は放牧を挟んで秋に備えるが、先日、3歳牡馬の最強馬クロワデュノールは凱旋門賞参戦が正式にアナウンスされたばかり。皐月賞馬ミュージアムマイルは距離適性を考えれば、菊花賞路線は微妙なところか。
それだけに、折り合いもついて立ち回りがうまいことも加味すれば、秋GⅠで台風の目となってもおかしくない。