勝羽太郎 情報ノート

【勝羽の日曜競馬コラム・佐世保S】

公開日:2025年6月28日 17:00 更新日:2025年6月28日 17:00

 金曜、西日本の梅雨明けが発表された。6月では観測史上初のことで、中京と施行時期を入れ替えた小倉競馬開幕に合わせて、一気に夏がやってきた印象だ。こうなると気になるのが「熱中症」のワードだろう。基本的にレース後にアナウンスされるから馬券を買う側は難しいが、予兆が出るケースもある。

 夏は基本的に活気にあふれる馬の方がいいと言われるが、そのとおり。割り引きたいのが、大型牡馬の汗をかかないタイプ。歩きが緩慢になっていれば、気持ちからダレている証拠。特に、筋肉量が多い、中距離以上のダート型は、好不調の差が顕著に表れる時もある。パドックから返し馬で元気のよさを確認したい。となると“旅打ち”に出るしかないか。

【小倉11R・佐世保S】 ここはトールキンに期待する。

 2歳7月のナツコクデビュー馬だが、5戦2勝とした3歳春以降が物足りなかった。テンションが高く、道中は6F戦でも掛かり気味。なかなか競馬の形が定まらなかったが、5歳を迎えてひと皮むけてきた。3、2走前の小倉千二での連続③着は、3走前が最内枠で動けない道中から差し込み、2走前は真逆の大外枠で終始、外を回らされながらも馬券圏まで脚を伸ばしている。

 差し競馬が板につき、前走の福島中央テレビ杯は結果として出た。4角から一気に動いて鮮やかな差し切り。レースの上がりは34秒2。過去にはまず差せなかった展開を33秒5の脚で決めたから、大きな成長を感じさせる一戦だった。

 母エルビッシュは、4歳時に5月京都から東京、阪神に小倉と暑さが増す中で5戦連続で連対した。息子も活気にあふれ、2、1週前のCウッドでは、オープン・タガノビューティーを追走して、互角以上に動けた。特に、1週前は6F79秒9、1F12秒0の自己ベストでの先着。これなら連勝を期待したくなる。

【小倉7R・3歳未勝利】 ジョリーピクシーの前2戦は、ともに好位馬が勝つ展開も、脚は見せている。スパイラルカーブで勢いをつけて進出できる小倉は合うはずだ。

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6月29日(日)小倉競馬場

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勝羽太郎

 1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
 大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
 グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
 余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。

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