【チューリップ賞】9番人気クリノメイの勝利で3歳牝馬戦線異状あり!?
公開日:2025年3月3日 14:00 更新日:2025年3月3日 14:00
1番人気馬が全敗、ノーザン系クラブ馬の不振にJFからの直行は阪神初コースに
リニューアルした阪神の開幕週に行われた桜花賞トライアルのチューリップ賞を制したのはクリノメイ。そして②着にはウォーターガーベラ、③着にはビップデイジーが入線して、この上位3頭に桜花賞の優先出走権が与えられた。
「内からやられたと思って。負けたーと」
勝利後にインタビューでそう話したのはクリノメイの酒井。最後は定年引退でラストの出走だった河内師が管理し、その弟弟子の武豊が手綱を取ったウォーターガーベラの猛追を鼻差しのいでのフィニッシュだった。ペースがそれほど上がらない中で、好位付けからロスのない競馬をできたことがゴールでの踏ん張りにつながったのだろう。
ともあれ、それはそれ。この結果から言えることは“またまた荒れた”といったところか。
クリノメイは9番人気で②着ウォーターガーベラは7番人気。そして1番人気のビップデイジーが③着。実は今回だけではなく、現3歳世代の牝馬限定戦でオープン、重賞では1番人気がすべて敗れているのだ。
世代最初の牝馬重賞、アルテミスSでカムニャックが⑥着に終わって以降も1番人気は掲示板の端、⑤着が2回あっただけ。8戦目のこのチューリップ賞でやっと馬券に貢献したものの、それも③着というものだ。
この大きな要因のひとつがクラブ馬の不振か。いつもならノーザン系のサンデーレーシングやキャロットF、シルクRのクラブ馬が幅を利かせている路線。それが、今年は案外な結果が続いている。そう、今年は例年と違って“桜戦線に異状あり”なのだ。
しかもトライアルを使わない近年主流のぶっつけ組は工事で阪神開催がなかったために、本番は未経験の舞台での戦いになる。それも加味すれば今年の桜花賞は荒れる要素たっぷりだが、果たして――。