【有馬記念】近年のGⅠ穴パターンは「前走海外」
公開日:2024年12月19日 14:00 更新日:2024年12月19日 14:00
ジャパンCはその2頭でドウデュースの②着に
今年は中東、欧州、アメリカ、豪州、香港と、実に延べ100頭を超える馬が海外で出走した。もちろん、100頭超えは史上初だ。
残念ながら海外GⅠの勝利はひとつもなかったが、遠征のノウハウを得ることや、馬の精神面での強化など、負けてもプラスの面は大きい。
さらに競馬ファンの観点から見逃せないのが、この「前走海外」がGⅠで穴を出すことが結構あるということ。
昨年は延べ23頭の前走海外が国内GⅠで、結果は〈3 1 1 18〉。連対率・174とそういいわけではないが、大阪杯=ジャックドール①着(2人)、天皇賞・春=シルヴァーソニック③着(6人)、ヴィクトリアマイル=ソングライン①着(4人)、安田記念=セリフォス②着(3人)、宝塚記念=イクイノックス①着(1人)が馬券圏内に。
最も人気薄だったシルヴァーソニックの前走はサウジアラビアのGⅢレッドシーターフH。その前のステイヤーズSから重賞連勝で挑んだが、レーンの3連続騎乗でも、意外に人気薄だった。
では、今年はどうか。
該当するのは15頭。ここまで〈1 3 0 11〉で、勝率・067でも、連対率・267なら決して悪くない。
高松宮記念=マッドクール①着(6人)、大阪杯=ローシャムパーク②着(3人)、そして秋はジャパンC=シンエンペラー②着(8人)、ドゥレッツァ②着同着(7人)だ。
マッドクールは前走が昨年暮れの香港スプリントで⑧着。その前はスプリンターズSで②着しているにもかかわらず、人気を落としていた。
ローシャムパークも昨暮れの香港カップ⑧着からの今年初戦。シンエンペラーは凱旋門賞⑫着から、ドゥレッツァは英インターナショナルS⑤着から、国内に戻って巻き返した。
JCは断然1番人気のドウデュースが勝って、②着同着の3連単はそれぞれ2万2390円、1万8940円だからいい配当。いわゆる人気の盲点というものだ。
では、有馬記念の該当馬は何か。
まずは11月2日に行われた米国のBCターフ②③着馬だ。
②着は後方から追い込んだローシャムパーク。中山は過去3勝と得意にしており、大阪杯②着の力からも、一発があって不思議はないか。
③着シャフリヤールは言わずと知れたダービー馬。昨年はBCターフから香港を予定していたものの、直前で回避して急きょ帰国しての出走。中山で調整で差のない⑤着だった。
プログノーシスは豪コックスプレート②着からの参戦。前走の二千四十メートルが最長で、距離克服は課題だが、香港であのロマンチックウォリアーの②着が2回。いつGⅠに手が届いても不思議ではない存在といえる。
有馬記念もこの3頭が大きな配当をもたらすかも……。