【マイルCS】1番人気ブレイディヴェーグ、外国馬チャリンの敗因
公開日:2024年11月18日 14:00 更新日:2024年11月18日 14:00
3連単12万8450円と波乱の決着で幕を閉じたマイルチャンピオンシップ。1番人気に支持されたブレイディヴェーグは最後に伸びを欠いて④着止まりだった。
敗因はいくつか考えられる。
まずは速いペースに戸惑ったか。初のマイル戦ということもあったが、前半3F33秒8は今までに経験したことのない流れ。レコード決着だった昨年のローズSでさえ、前半3F34秒4だ。千八~二千二百メートルで走ってきただけに、見た目以上に対応に苦しんでいたのだろう。「距離が短くて反応も遅かった。リズムが違いました」とは鞍上のルメール。
それともうひとつ。予想以上に馬場が悪化していなかったこと。日曜午前7時でのクッション値は10・5でやや硬め。大きな影響を及ぼすほど雨が降らなかった。
これは勝ち時計1分32秒0にもはっきりと表れている。この数字は過去10年間ではダノンシャークが制した14年の1分31秒5に次ぐ2位タイの速さ。結果的にいつもの切れ味が見られなかった。
それは今年の欧州マイル路線でタイトルを総ナメにした英国からの刺客チャリンもしかり。
今夏の仏GⅠジャックルマロワ賞で1分33秒9をマークしており、陣営も高速決着に自信を持っていたはず。実際、1分32秒4で走破して掲示板入りは果たしたが……。
ムーアは「この馬としては普通のスタートを切れたが、日本馬の加速力が違って後ろからになってしまった」と。
これが引退レース。有終の美を飾ることはできなかったが、ラストの伸び脚には欧州最強マイラーの意地が見られたか。