【愛チャンピオンS】シンエンペラーを迎え撃つ強力A・オブライエン厩舎
公開日:2024年9月12日 14:00 更新日:2024年9月13日 10:50
今週は3日間競馬。その初日にあたる土曜(14日)の夜は海外GⅠの馬券発売も行われる。
それがアイルランドのレパーズタウン競馬場を舞台とする愛チャンピオンS。芝二千メートルで、発走は23時25分の予定だ。
ここに出走するのが3歳馬シンエンペラー。重賞タイトルは昨秋のGⅢ京都2歳Sのみだが、その後もGⅠホープフルS②着、GⅡ弥生賞ディープインパクト記念②着、GⅠ皐月賞⑤着、GⅠ日本ダービー③着と主要競走で常に善戦してきた。
そしてこの馬の最大の強みは血統だ。
父シユーニ、母スターレッツシスター、母の父ガリレオで、20年の凱旋門賞馬ソットサスの全弟にあたる。日本の高速馬場でも上々の走りを見せているが、「欧州ならさらに」の期待が持てる。
だが、舞台はアイルランド。となれば、注意しなければならないのが地元、いや世界を代表する名伯楽のA・オブライエン師だ。
00年にジャイアンツコーズウェイで愛チャンピオンSを初制覇。その後も03年ハイシャパラル、05年オラトリオ、06、07年はディラントーマスで連覇。10年ケープブランコ、11年ソーユーシンクで再度の連覇を成し遂げて、19、20年はマジカルで勝利し、21年はセントマークスバシリカ、22年ルクセンブルク、23年オーギュストロダンで5連覇中。通算12勝で、A・オブライエン厩舎のためにあるレースと言っても過言ではない。
また、19年のマジカルと、21年からの3回は鞍上がムーアだった。つまり、A・オブライエン厩舎が何頭出してきて、主戦のムーアがどの馬に乗るかが最大のポイントにもなる。
10日に出馬確定前の最終登録継続手続きが行われ、発表されたのは12頭だった。
その中でA・オブライエン厩舎は5頭。昨年の勝ち馬オーギュストロダン、ハーツクライ産駒のコンティニュアス、同厩舎のペースメーカー役となりそうなハンスアンデルセン、一昨年の勝ち馬ルクセンブルク、今年の愛ダービー馬ロスアンゼルスである。
ただ、コンティニュアスは愛セントレジャー行きが濃厚で、最大でも4頭出しか。
ムーアが乗るといわれているのはオーギュストロダン。昨年はこのレースの他に英、愛ダービー、BCターフを制した超一流馬。ただ、昨年の〝キングジョージ〟で10頭立ての⑩着、今年のドバイシーマクラシックで12頭立ての⑫着とシンガリ負けが2回も。「強い時は強いが……」というタイプである。
前走、今年の〝キングジョージ〟でも⑤着。ディープインパクト産駒であり、現地はもちろん、日本の馬券発売でも1番人気になりそうだが、少しでも馬場が悪かったりすると走る気をなくすだけに、扱いは難しい。当日の馬場状態の発表には十分に注意が必要だ。
日本のシンエンペラーはここから凱旋門賞へ。すでにこちらも馬券発売が発表されているから、要注目だ。
レースはグリーンチャンネルの「2024愛チャンピオンS中継」で視聴が可能。無料放送で23時から24時30分までとなっている。