【新潟記念】リバティの②着馬が劇的復活 シンリョクカようやく届いた重賞タイトル
公開日:2024年9月2日 14:00 更新日:2024年9月6日 10:42
夏競馬の掉尾を飾るGⅢ新潟記念は8番人気の伏兵シンリョクカが2番手から押し切り勝ち。重賞初勝利を決めた。
鞍上の木幡初、管理する竹内厩舎にとっても、これがうれしい初タイトルとなった。
1番人気ライトバックが返し馬で暴走して、直線外ラチに激突、転倒。競走除外となるアクシデントがあり、波乱ムードの中で迎えたレースは、予想通りにアリスヴェリテの逃げでスタート。ただし、前半5F58秒9のペースは、GⅢとしてはさほど速くない。この流れの中、前から離れた2番手と絶好のポジションにつけたのがシンリョクカ。長い外回りの直線をしのぎ切る体力は十分に残っていた。
この楽な展開が勝因のひとつだろうが、馬に力があったのも確かだ。
この馬の元値はリバティアイランドに続いたGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ②着。その後も春2冠で桜花賞⑥着、オークスは⑤着に健闘しており、当初から実力は示していた。
3歳秋からは古馬の壁にはね返される結果が続いたが、「4歳になり気性が成長した」とは竹内師。前々走のGⅢ中山牝馬Sでは③着に粘り込んで、再上昇の兆しは見せていた。前走の福島牝馬Sでは落馬競走中止。それ以来の休み明けで人気の盲点になっていたが、今回くらい走って不思議ない背景はあった。
この後はエ女王杯に直行の予定。奥手のサトノダイヤモンド産駒でもあり、まだまだ伸びしろはありそう。秋のGⅠでも面白い存在になりそうだ。
②着には新潟巧者セレシオンが突っ込んで、1、2番人気の七夕賞②①着馬キングズパレス、レッドラディエンスは③⑤着止まり。前者は詰めの甘さが出た印象で、後者は58・5キロのハンデと馬体重の10キロ増が影響したか、追われてからの反応がもうひとつだった。
なお、この結果により、サマー2000シリーズは優勝基準の「13ポイント以上」をクリアした馬がいなかったため、該当馬なしとなった。