【日本ダービー】友道師は現役最多、歴代単独2位のダービー4勝目を狙う
公開日:2024年5月20日 14:00 更新日:2024年5月20日 14:00
ジャスティンミラノをダービーに送り出すのは友道師。現役最多のダービー3勝を挙げている、言わずと知れた名トレーナーである。
02年に開業すると、06年⑩着サクラメガワンダーでダービー初出走。2回目の挑戦は09年の皐月賞馬アンライバルドで、1番人気に推されたものの⑫着と涙をのんだ。
その雪辱を果たしたのが、7年後の16年マカヒキ。サトノダイヤモンド、ディーマジェスティとの3強対決を制して、待望のダービー初勝利を飾ってみせた。
すると、その後は堰を切ったように勝利を重ねる。2年後の18年にはワグネリアンで福永の悲願成就をアシスト。さらに、22年には武豊とドウデュースのコンビを擁して、3度目となる栄冠を勝ち取った。
調教師のダービー優勝回数トップは8勝の尾形藤吉師。2位は3勝で友道師のほかに田中和一郎師、大久保房松師、藤本冨良師が並んでいる。
友道師以外はいずれも昭和に残した記録で、馬房数や定年数の有無など今とは環境の違いもあった。平成以降ではトップの勝ち数だから、素晴らしいのひと言だ。
サラブレッドにとっては生涯に一度しかないチャンス。デビューから3歳春までの限られた期間でピークに持っていくノウハウがあるからこそ、積み重ねられた記録といえよう。実際、最近のダービーにはひとつの傾向がある。それは、過去にダービーを勝ったことがある調教師の“リピート”が続いていること。
初制覇だったのは17年藤沢和師のレイデオロが最後。その後は18年に友道師がワグネリアンで2勝目を挙げて、19年は角居師がロジャーバローズで07年ウオッカ以来、12年ぶりの勝利を飾った。
翌20年は矢作師がコントレイルで12年ディープブリランテ以来、21年シャフリヤールの藤原英師も10年エイシンフラッシュに続く2勝目。
そして、22年に友道師がドウデュースで3勝目を挙げると、23年は堀師がタスティエーラで15年ドゥラメンテ以来のV。実に6年連続で過去のダービートレーナーが勝っているのだ。
やはり3歳春の大舞台で一度でも結果を残した経験値が、大きなアドバンテージになっているということだろう。
戸崎は10度目の挑戦で初の栄冠なるか
一方、鞍上の戸崎はこれまで9回参戦しているが、ダービー制覇は果たしていない。18年にはエポカドーロ、19年はダノンキングリーと2年連続②着で涙をのんでいる。
「以前は特別視していなかったんですが、JRAに移籍していろいろ経験して、ダービーの重さを感じています。②着になると余計に勝ちたい気持ちが出てきましたね」
10回目の挑戦で巡ってきた大きなチャンス。現役最多勝トレーナーの強力な後押しも受けて、ダービージョッキーの座を掴むか。その手綱さばきにも注目したい。