【フェブラリーS】総崩れ人気馬3頭の敗因は!?

公開日:2024年2月19日 14:00 更新日:2024年2月19日 15:01

 大波乱になった裏には人気馬の総崩れもあった。

 単勝3・2倍で1番人気のルメール=オメガギネスが⑭着で、チャンピオンズCに東京大賞典で連続②着の2番人気ウィルソンテソーロは⑧着。3番人気ドゥラエレーデは⑫着と揃って沈んだ。

 オメガの大和田師は、「いつもよりゲート裏のテンションが高かった。タイトなローテーションがあったのかも……」と、6番手からの大失速をこう分析した。

 実際、同馬は体質の弱さを抱えていたことで、過去5戦は最短でも中8週。それが、今回は関西圏の東海Sを掛かりつつの②着連対からの中3週だ。見えない疲れが残っていた可能性は高い。

 疲労という意味ではドゥラも同じか。最終追いの直後、「時計が速過ぎました」は池添学師だった。ムルザバエフ騎乗で坂路4F49秒1。字面にはよく映ったが、慎重に我慢させる調整を重ねてきた馬をテンから馬任せに飛ばしたことですべてが狂った印象だ。パドックも前肢の出が硬く映り、迫力を欠いた。レースは調教同様にうなって走っていたから、今後、立て直すのにも苦労しそうな前掛かりの競馬だった。

 ウィルソンは「いいリズムで走っていたように見えたけど、結果的に速かったかな」とは小手川師。1年3カ月ぶりのワンターン競馬は、ドンフランキーが前半3、4Fを33秒9―45秒6で飛ばす展開。加えて、自身は本馬場入場後に鞍下を大汗で白く泡立たせていた。手前を替え切れずにいたから、ハイペースの2番手で息が入らない状況でもあった。

 同時にオメガ、ウィルソンは全くのテン乗り。ここにも引き出す難しさがあったのかも。負けに不思議の負けなし。あらためて敗因がクローズアップされる24年の初GⅠとなってしまった。

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