「え? ボクですか? 一般人ですよ。いいんですか?」
このコーナーへの登場を打診した際の最初の言葉がそれでした。いえいえ、なかなかおもしろい経歴や競馬との関わり、独特な視点。充分に原稿になると見込んでのお願いです。
井関隼(いせきはやと)さん。現在はフリーの産婦人科医として、フットワーク軽くさまざまなところで活躍しています。
取材したのは火曜日。「講義が終わって、その後、群馬に行くんです。その間なら時間をつくれます」
ということで、月曜日と火曜日の職場であるビルで待ち合わせ、近くのカフェでお話を聞くことになりました。
あらためて1週間の予定を聞いてみると、月曜日と火曜日は首都医校で看護師や理学療法士、助産師など、医療従事者を目指す人たちに対して医学知識や臨床現場で必要なことなどを講義し、火曜日夕方からは群馬へ移動。産婦人科医院の当直の仕事をし、そのまま水曜日の午前は外来担当医として。午後は帝王切開などの手術の助手として立ち会い、夕方まで勤務。帰宅し、木曜日、金曜日は基本的には金沢へ。金沢医科大学で国家試験を目指す医者の卵たちに講義をしています。
金沢といえば気になるのが正月の地震です。大学周辺も道路が陥没したり断水などもあったようです。学生も飲み水にも困っていると聞いて、大量の飲料水を送ったりしました。
土日はお世話になった産婦人科の当直や検診、もしくは競馬場へという生活です。
当直というのは大変な時は一晩に3件も出産があったり、緊急の帝王切開などで院長を呼び出し、助手となるなど大変なこともありますが、何も緊急性のない時は、グリーンチャンネルを見たりして過ごしているそう。なかなか極端な過ごし方です。
もともとは競馬場でもよく見かけていた存在で、この2年くらいでよく一緒に飲んだり食べたりしゃべったりの回数が一気に増えました。
というのも井関さんは以前、ラジオNIKKEIの中継を支える技術の担当としてアルバイトをしていた経歴があります。
「中央競馬ワイド中継」でMCを担当していた元ラジオNIKKEI取締役の渡辺和昭さんもよく井関さんのことを話していました。
「技術のバイトであるあるみたいな子がいるんだよ」
あるあるって何?
(続きは2月7日に更新)
競馬キャスター
テレビ東京の「土曜競馬中継」などでリポーターを務め、競馬サークルに幅広い人脈をもつ。YouTubeの「日刊ゲンダイ競馬予想」で武田、大谷記者とともに出演。また、毎週水曜には「目黒貴子のアツアツ交遊録」を連載中。