目黒貴子のアツアツ交遊録

〈96〉ドゥレッツァで菊花賞に勝利した藤原家智さん(1)

公開日:2024年1月3日 14:07 更新日:2024年1月4日 05:22

 新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、昨年2023年の牡馬クラシックは3冠とも違う馬、そしてその全てが関東馬という結果になりました。

 春の勢力図を塗り替えたのはドゥレッツァ。ダービー馬タスティエーラにつけた差は3馬身半。見事なレースぶりでしたね。テレビで観戦していて、ふと「あれ? 家智くんじゃない?」と思い、確認したらやっぱりそう。「懐かしい! よかった。元気でやっているんだね」とうれしくなりました。

 そうです。勝ったドゥレッツァを担当しているのが藤原家智(ふじわらいえとも)さん。これは取材に行かねば、と緊張しながら電話をかけてみると、「どうしたんですか。目黒さん(笑)」と笑ってくれたのでホッとしつつ取材交渉。快諾してくれたんですが、「僕、ずっとドゥレッツァやってたわけじゃなくて、あの時だけなんですよ」と恐縮。いいえ、〝もちろん大丈夫です!〟と取材日程を決めて、いざ美浦トレセンへ。とはいえ今回はトレセン近くのファミレスでお話を伺いました。

「ドゥレッツァの担当がケガしちゃって。今は馬が放牧に出てるし、戻ってきたらもともとの担当に戻っちゃうんです。だから本当にあの時だけなんです」とまたまた恐縮する藤原さんではありましたが、私の中では、菊花賞の勝利は取材のきっかけに過ぎず、いつかはお願いしようとしていた方です。

 写真は菊花賞のドゥレッツァの口取りの様子。左端で馬とともにいるのが家智さんです。

 そしてど真ん中にいる黒の装いの方こそ、本来担当している三國陽人(みくにはると)さん。療養中ではありましたが、この時は応援に京都競馬場まで駆けつけて愛馬の走りを応援、圧勝で号泣の図。よくみてみると泣いているのが分かりますね。

 さて、家智さんとのつながりは今から考えれば随分と前の話ですが、まだ「中央競馬ワイド中継」をやっていた頃、福島や新潟は厩務員さんなどと夜の食事をしたり飲んだりすることもある、私たちにとっては非常に貴重な機会でした。特に新潟で飲んだのが家智さん。いつも登場するのは、夜飼を含め全ての作業が終わってからでしたが、お気に入りのお店に行ったり、カラオケに行ったり、オリジナルのジャンパーをつくったと言ってはもらったりと、楽しく交流させていただきました。
(続きは1月10日に更新)

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