好時計連発でデキの良さを感じるスルーセブンシーズ

　今年の有馬記念は東からも西からも８頭ずつの出走となる見込み。そこで、今回はグリーンチャンネルの「トラックマンＴＶ」に出演経験が豊富な東・新居哲記者、「中央競馬全レース中継」のパドック解説でおなじみの西・勝羽太郎記者が、それぞれ東西の１週前追い切り、馬体診断をお届けする。前走より状態が上向いているのはどの馬なのか。しっかりとチェックしておこう。

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　凱旋門賞④着から帰国初戦のスルーセブンシーズ。先月３０日の帰厩時からトモの踏み込みが力強く、状態の良さを感じていた。それは追い切りでも顕著だ。

　２週前に１Ｆ１１秒３を馬なりで出すと、１週前も５Ｆ６４秒１―３５秒９、１Ｆ１１秒４と好時計を連発。脚を高く上げ、弾むようなフットワークからもデキの良さが伝わってくる。

　ジャパンＣで最先着の③着だったスターズオンアース。中３週だが牧場で馬体などをチェックして、８日に帰厩してきた。

　先週木曜にウッドで６Ｆ８２秒６、５Ｆ６６秒３―３７秒２を３頭併せ。直線は内に潜り込むと、軽く促されて１Ｆ１１秒４で僚馬を突き放した。絶好調時と比べ、トモがまだ緩い分、やや頭の高い走法だったが、これが中間１本目。変わり身が見込める。

　タイトルホルダーは同じジャパンＣで⑤着。今季３戦目らしく、状態の良さを感じる。１週前はウッドで５Ｆ６６秒４―３６秒８。回転の速い、力強いフットワークは健在で、１Ｆ１１秒５で駆け抜けた。以前は歩様の硬さがあったが、馬体はスッキリ映り、前さばきが素軽い。

　３歳勢も雰囲気が良好だ。ダービー馬タスティエーラは菊花賞②着からの参戦。先月２５日の帰厩当初は右前の硬さ、トモの緩さが目立っていたが、週を重ねるごとに解消してきた。１週前は６Ｆ８０秒９、５Ｆ６５秒５―３５秒７と好時計をマーク。直線も前週はスッと替えなかった手前をスムーズに変換して、１Ｆ１１秒１とはじけた。たたき２戦目での上昇気配を感じる。

　菊花賞③着だった皐月賞馬ソールオリエンスも１週前は攻めた。７Ｆ９５秒４、５Ｆ６５秒１―３６秒０とこれまでにない負荷をかけてきた。直線は先行したウインマリリンに馬体を併せると見せムチだけでスッと前に出て１Ｆ１１秒２。１馬身先着した。馬体は良化の余地を残しながらもこの動き。ポテンシャルの高さを感じる。