【香港国際競走】18年以来の日本馬未勝利 年々高くなる香港の壁
公開日:2023年12月11日 14:00 更新日:2023年12月11日 14:00
先週は香港競馬も盛り上がった。10日(日)にシャティン競馬場で行われた香港国際競走だ。
日本からヴァーズに3頭、スプリント2頭。そしてマイルに5頭、トリを飾ったカップには3頭と、計13頭がチームジャパンとしてゲートインした。
初っパナのヴァーズではゼッフィーロが後方からレースを進めつつ、直線で馬群から鋭伸。勝ったジュンコに食らいついて②着入線を果たした。
ただし、日本馬の連対はそのゼッフィーロだけで、続くスプリントでは掲示板にすら入れず、ジャスパークローネの⑦着が最高なら、マイルはナミュール、ソウルラッシュのマイルCS①②着のコンビが“香港の至宝”ゴールデンシックスティに完敗。惜しくない③④着が精いっぱいだった。
そしてメインのカップでは、ヒシイグアスが直線半ばからロマンチックウォリアーとルクセンブルクと激しいたたき合いを演じたものの、③着どまり。
終わってみれば日本馬は18年以来の香港国際競走で未勝利に。その18年は②着が3回あったが、今年は1回だけ。結果的には完敗といえる形になってしまった。
意外に時計を要していた今年のシャティン。例えばカップは2分2秒00の決着で、昨年が1分59秒70だから2秒以上の差なら、マイルも昨年の1分33秒41に対して今年は1分34秒10。スプリントも日本では遅いと感じる1分9秒台での決着だった。高速決着が当たり前の日本とは少し勝手が違った可能性もある。
ただし、それ以上に香港競馬自体のレベルアップがあるのではないか。マイルでも香港ダービー馬が②着に入ったり、スプリントでも格下の条件クラスの馬が日本勢に楽々と先着したり。ゴールデンシックスティやロマンチックウォリアーなど名馬クラスだけでなく、全体が底上げしてきているという結果だったかもしれない。
香港の“壁”が以前より高くなってきた印象も受けた今年の香港国際競走だった。