【京都大賞典】鳴尾記念に続く2度目の兄弟制覇へ──。昨年②着で充実の7歳馬ボッケリーニが秋初戦を飾る

公開日:2023年10月4日 14:00 更新日:2023年10月4日 14:00

 今週から秋の京都開催が始まる。オープニングはGⅡ京都大賞典。3年ぶりに京都で行われ、〝伝統のGⅡ〟らしさも戻ってくる。

 ここで再度の兄弟制覇を狙うのはボッケリーニだ。

 兄は言わずと知れたラブリーデイ。15年に鳴尾記念勝ちから、宝塚記念、京都大賞典、天皇賞・秋と4連勝。トップホースへと上り詰めた。

 弟も同じの軌跡をたどる。7歳となる今年の上半期にその兆しはあった。シーズン初戦の日経賞でタイトルホルダーに続く②着と連対すると、春グランプリ前哨戦の鳴尾記念でV。4歳での中日新聞杯、6歳の目黒記念に続く、3つ目の重賞タイトルを手にしている。

 強さが際立つ競馬でもあった。レースはフェーングロッテンが引っ張る展開で前半の千㍍が59秒6。そこからラップが緩まず、後半は59秒5─47秒4─35秒6で流れている。向正面9番手から馬群の外を回って4角3番手まで押し上げると、その勢いのまま一気に押し切った。

 兄弟制覇にGⅠ取りの期待が高まった宝塚記念は「展開のアヤもありましたね。仕方ない部分もありました」と担当の森沢助手も話す通り。2枠4番の内枠で終始、内ラチ沿い。直線では追い出しを待たされるシーンもあった。0秒5差⑦着とタイトルには届かなかった。

「あのメンバーであれくらいの競馬ができた。一歩前進した感じはありますよ。追うごとに体が引き締まり、動き、息遣いとどんどんよくなってきてもいます」

 9月8日の帰厩から、すでに3本ものCウッド3頭併せを消化。ハードに追えている。1週前は6F81秒2、ラスト11秒2と切れもあった。

「7歳ですがいい意味で子供っぽさがあり、若い。充実しています」は森沢さん。こう話して笑顔を浮かべた。

 阪神開催の昨年は、のちのジャパンC馬ヴェラアズールの②着だったが、今年は京都。兄ラブリーは〈2011〉で結果を出し、弟も〈2101>〉と淀では似た好成績を残す。

 今度こそビッグタイトルへ。2回目となる兄弟制覇で秋の好スタートを切る。

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