【阪神ジャンプS】ジューンベロシティは障害名手の西谷が認める逸材。サナシオンを超えるか──。
公開日:2023年9月14日 14:00 更新日:2023年9月14日 14:00
「障害を見切って跳んでいる」(西谷)
土曜の阪神競馬場で行われるのが、第25回阪神ジャンプS。障害のGⅢ戦だ。
20~22年は、京都競馬場の改装工事により中京で代替されており、アップトゥデイトの連覇、メドウラークの初重賞から4年ぶりの阪神開催にもなる。
注目の一頭ならジューンベロシティだろう。
平地を22戦走ったあとに障害入り。初戦は⑨着であったが、そこから①①②着で、初重賞、初GⅠとなった4月の中山グランドJで⑥着。その経験を糧に一息入れた春の東京ジャンプSで鮮やかな勝利を飾り、重賞ウイナーの仲間入りを果たした。
入障2戦の高田から引き継いだ西谷は、「最初に乗った時は潤(高田騎手)が〝置き障害しか無理〟というくらい飛越が低かった。大丈夫かな、と思ったけど、馬はちゃんと障害を見切って跳んでいるんだよね。飛越でスピードが落ちないし、センスは間違いなくいいよ。サナシオンタイプだね」と話す。
「ここでいい走りができると、先がかなり楽しみに」(西谷)
そのサナシオンとは、今から8年前の15年。障害界に彗星のごとく現れたシンボリクリスエス産駒。初戦でいきなりレコード勝ちすると一気の5連勝。半年後の中山大障害では1番人気に支持されたほど。結果、③着で翌春の中山GJではオジュウチョウサンの分厚い壁にはばまれこそしたが②着と連対した〝天才〟かつ〝スピード型〟ジャンパーだった。このジューンも相当に筋がいいということだろう。
「スタートで遅れても、前走はリカバーできた。中山GJの経験が実になってきているね。ここでいい走りができると、先がかなり楽しみになってくるよ。順調にきているからね」
現在、現役の障害騎手での最多重賞勝利数は石神の23。そこから2つ差にいるのがこの西谷。勝って98年のゴッドスピード(阪神障害S)から数える重賞Vをまたひとつ増やすか。サナシオンを超えるのか、注目だ。