関屋記念を勝ったのは４番人気アヴェラーレ。これがうれしい重賞初制覇となった。

　レースは内からコンシリエーレと中京記念を逃げ切ったセルバーグが先手を主張。しかし、そこまで激しくならず、前半３Ｆは３４秒５と落ち着いた流れに。

「思ったよりいいポジションを取れたので、いい形だなと思いました」と戸崎が振り返る。

　中団のインを追走して直線ではしばらく前が壁になっていたが、脚は十分にたまっていた。タイミングを見計らって外に持ち出すと、持ち味の瞬発力をいかんなく発揮。あっという間にディヴィーナをとらえてゴール板を駆け抜けた。

　今春にオープン入りを果たし、京王杯スプリングＣでも④着に好走。マイルに戻して待望のタイトル奪取と、いよいよ充実期を迎えたか。

「返し馬で状態がいいと思ったけど、（以前に比べて）体の筋肉の柔らかさというのは良くなってるなと感じましたね」と鞍上もこう評価する。これで秋が非常に楽しみになった。

　それにしても凄いのがアヴェラーレを管理する木村厩舎。とりわけ今夏の勢いには驚かされるばかり。

　宝塚記念を制したイクイノックスはもちろん、２歳世代も順調に勝ち上がっている。そして極め付きが先週だ。

　まず土曜は新潟２Ｒ２歳未勝利＝チェルヴィニアを皮切りに、５Ｒ２歳新馬＝ガルサブランカ、９Ｒ湯沢特別＝オクタヴィアヌスと３連勝。それから日曜も新潟８Ｒ３歳上１勝クラス＝オールマイデイズに関屋記念で、計５勝の固め打ち。夏の新潟開催だけですでに６勝を挙げており、リーディング争いでもトップに立っている。

　まさにオープン馬の宝庫で、予備軍もいっぱいの状態。今後も目が離せない存在である。