「ジャスティンパレスなら覆せる」 天皇賞馬ジャスティンパレスで宝塚記念に挑む鮫島克駿の胸中

公開日:2023年6月19日 14:00 更新日:2023年6月19日 14:00

「日に日によくなっている。こちらが思った良化度合い」(鮫島駿)

 今年の宝塚記念は、〝世界一〟レーティングのイクイノックスを始め、GⅠ馬8頭が揃う豪華グランプリとなった。

 その中で、最も近々でGⅠウイナーの座についたのが天皇賞・春を制したジャスティンパレス。今年は阪神大賞典からの連勝と勢いもあり、充実期に入ってきた印象だ。そこで──。昨秋の菊花賞(③着)以来のコンビとなる鮫島駿に状態、意気込みを聞いた。

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──1週前追い切りに騎乗しました。6F79秒6、3F35秒6─11秒4で半馬身の先着でしたが、久々の感触は。

「まず、1週前ということで負荷をかける追い切りをしました。先々週の金曜にもまたがっていますが、その時、それ以前と比べても日に日によくなっているなと。いいバランスで走れていますし、こちらが思った良化度合できています」

──4歳となり、阪神大賞典、天皇賞・春を連勝。外からどう見ていましたか。

「レース内容が素晴らしいですし、天皇賞は完勝と言える内容。本当に力をつけているのを感じます。GⅠを勝った後に手綱を任してもらえるのは光栄なことなので、感謝しています」

──昨秋は菊花賞、有馬記念。この4走から距離は一気に短くなります。
「いろんな条件で勝っていますし、もちろん、二千二百㍍でも。神戸新聞杯は非常に強い内容だったので、僕としても同じ二千二百㍍を勝っているので、コース、条件は違いますが、同じ距離で勝っているといういいイメージはあります」

──舞台は内回りコース。

「どのコースでも、GⅠになるとタイトな流れ、並びになる。この馬は見ていてもレースのうまさが光るので、そこは強み。乗りやすさ、厩舎、牧場さんの調整により、難しさがなくなってきました。以前に結果が出ていない時はゲートで出遅れ、リズムももうひとつ。ポジションを取れるゲートでなかったですが、ゲートの改善で位置取りに自然によくなり、そのあとのリズムも非常にいい、特に、ここ2戦は見ていて思います」

「しっかりと起きて、バランスバックでちゃんと走れる」

──他に感じる成長は。

「初めて乗った時からパワーは感じていた馬ですが、そこに瞬発力、スピードが兼ね備わってきたと思います。(1週前追い切りも)以前と違う、いいバランスで走れていて、先生(杉山晴師)とも意見が一致しました」

──バランス面の変化を具体的に。

「もともと、前重心で走る形でしたが、最近はしっかりと(体が)起きて、バランスバックでちゃんと走れる。トモ、後ろ脚の踏み込みが力強さが加わり、馬も走りやすさが出てきた感じです」

──ファン投票は5位で12万票を集めました。

「たくさんの票数を得て、春のグランプリをこれだけの馬で挑めるのは楽しみですし、世界1位の馬(イクイノックス)も出てきているので、まずは見応えのあるレースができたら。ジャスティンパレスなら覆せるんじゃないかと思っています。人馬一体となって頑張りたい」

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 鮫島駿は2015年デビュー9年目の26歳。2年前が年間69勝で昨年は80勝を挙げ、今年はすでに44勝とキャリアハイを狙えるほど好調だ。GⅠは16年高松宮記念(スギノエンデバー⑮着)から25戦で騎乗した。初連対は、21年フェブラリーSのエアスピネル(②着)で、昨年はジャスティンとのコンビで菊花賞③着。今年も桜花賞コナコーストで②着が。自身は初のGⅠ勝利がかかる。

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