【フェブラリーS】GⅠ昇格後、初の牝馬Vを目指すショウナンナデシコ(ネットオリジナル)

公開日:2023年2月16日 14:00 更新日:2023年2月16日 14:17

 フェブラリーSは牝馬には鬼門となっている。

 過去39回の歴史を振り返ると、牝馬による勝利は96年ホクトベガのただ1頭。ただし、この白星はGⅡ時代のもの。翌97年にGⅠ昇格してからは00年ゴールドティアラの②着が最高で、③着もわずか3頭しかいない。

 そんな牡馬優勢の牙城を崩すべく、今年は2頭の牝馬がエントリー。男馬顔負けの実績を引っ提げて参戦するのがショウナンナデシコだ。

 昨年は飛躍の年となった。

 3月のエンプレス杯で初重賞制覇を飾ると、1カ月後のマリーンCでは8馬身差のワンサイドゲーム。さらに5月のかしわ記念では今回、顔を合わせるソリストサンダーやテイエムサウスダンといった牡馬を完封して、交流GⅠタイトルをゲット。その後も勢いは止まらず、7月のスパーキングレディーCでは58㌔を背負いながら横綱相撲と、牝馬ダート路線を牽引してきた。

 秋は③③③⑥着と白星こそ挙げられなかったが、評価を下げる必要は一切なし。というのも、3戦連続の③着はすべて千八でのもの。⑥着の東京大賞典に至ってはさらに長い二千㍍だった。その中で積極的な立ち回りから、ラスト1Fまで先頭キープなら内容的には悪くない。

「最後は止まっちゃったけど、牡馬の強いメンバー相手。見せ場をつくって、よく頑張ってくれたよ」(須貝師)

 捲土重来を期す今シーズンは、ここを目標に調整されてきた。

 2月3日帰厩から5日で乗り込み開始。初時計となった8日の坂路では、いっぱいに追われて自己ベスト4位タイとなる坂路4F51秒1をマークしている。そして当週は4F53秒4と、6歳を迎えても元気いっぱい。雪で不良まで悪化した馬場ながら、ラスト2Fを12秒3─12秒0ときれいな加速ラップでまとめた脚力はさすがだ。

 追い切りを見届けた須貝師は「うん、悪くないんじゃないかな。ゆったり行って、しまいはいい伸びだったと思うよ。先週にしっかりやったから、直前はこれくらいで十分。やればやるだけ時計が出るタイプだからね」と合格点ジャッジ。

「いったん放牧を挟んだことでこの馬、本来の〝しっかりさ〟が出てきてる。自分から止めちゃうことがある馬だけど、武史(横山武)は2回目でそのあたりは分かってるから。今回は4歳馬の上がり馬が結構いるよね。そこに人気が集中するんじゃないの? 6歳だけど、負けないように頑張ってほしいね」

 今年は主役不在の大混戦ムード。力拮抗のメンバーなら一発があっても不思議はない。かしわ記念の勝利は96年に交流競走となってからは、初の牝馬Vだった。

 フェブラリーSでも第40回目にして、初の牝馬Vとなるか注目だ。

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