【フェブラリーS】ツキを味方にしたドライスタウト
公開日:2023年2月16日 14:00 更新日:2023年2月16日 14:00
前走②着で除外の可能性も滑り込み
今年のフェブラリーSはどの馬にも栄冠を掴むチャンスがあるほどの混戦ムード。その中でピンチから一転、チャンスを迎えたのがドライスタウトだ。
前走・すばるSは勝ち馬バトルクライに外から先に行かれ、差し届かずの0秒1差②着。勝たないと賞金加算ができないリステッド競走だっただけに、この一敗は誤算である。
GⅠの出走順は、①レーティング、②優先出走権、③外国馬、④出走馬決定賞金の多い順で決まる。前走後の時点では、この出走馬決定賞金が少なく、賞金を持つ馬の出走が多ければ除外の可能性もあった。しかし、サウジ、ドバイ競走へ手を挙げる馬が多く、このGⅠへ滑り込むことに。
「前走直後は出走が危うかった。悔いの残る一戦になるところでしたが、何とか出ることが分かり、ホッとしています」
管理する牧浦師も胸をなでおろす。ならば、GⅠチャレンジで渾身の仕上げを施すのみ。擦傷に加え、右脇痛、左前肢の捻挫明けだった霜月SからすばるSへ。段階を踏んで体をつくったことが功を奏した。
ここ2週は主戦の戸崎が手綱を取り、先週はCウッドで6F80秒0―36秒3、1F12秒2。今週も坂路で54秒1―12秒8をマーク。ともに時計以上に力強く動けている。
「戸崎さんは、“前走以上”と言ってくれました。マイルは守備範囲なのでチャンスがあっても」
もともとデビュー3連勝で全日本2歳優駿を制覇。将来を嘱望された一頭だ。ツキを味方に頂点に立ってもいい。