亀井記者の血統ロックオン

今年もロベルト内包馬が存在感を見せた七夕賞

公開日:2026年7月14日 07:00 更新日:2026年7月14日 07:00

 今年もロベルト系だった。福島日曜メインの七夕賞だ。

 開催3週目に移った昨年は父スクリーンヒーローとロベルト系のコスモフリーゲンがV。今年の出走馬には父ロベルト系の馬はいなかったが、勝ったアスクナイスショーは父がシルバーステートで、ここにロベルトの血が入っている。②着マイネルモーントも祖母の父がシンボリクリスエスでロベルト系だった。ロベルト系は言わずとしれたパワー型。雨で力のいる馬場になったことはプラスだ。

 アスクナイスショーは前走からの距離短縮も良かった。シルバーステート産駒は芝で最多の50勝を二千㍍で挙げている。次いで千六36勝、千八35勝だから、マイル~二千が得意レンジ。同馬も5勝中4勝が二千㍍の中距離型だった。前走の日経賞は二千五百㍍に加え、ハイペースの差し競馬になって持ち味が生かせなかった。

 今回も千㍍通過は57秒8のハイペースだが、これはハナを切ったショウナンマグマが暴走気味に飛ばしたため。2番手を追走したアスクの千㍍通過は2秒ほど遅く、ほぼイーブンペースだったか。もともと小回りの持続力勝負に強いシルバーステート産駒で、アスクもこれで中山3勝、福島2勝。産駒のイメージ通り小回り中距離型。前走から2㌔減の55㌔も、力のいる馬場では有利に働いたのだろう。

 ②着マイネルモーントはゴールドシップ産駒。こちらもタフな馬場には定評のある種牡馬だ。前走のエプソムCは東京で時計が速すぎた。その前は中山千八の中山記念、福島二千の福島民報杯でともに0秒4差の④着と大崩れなく走っている。差しタイプだが、切れるというより上がりのかかるタフな馬場でこそのタイプ。稍重でレースの上がり3F36秒3と時計を要する展開はドンピシャだ。

レース好相性のキングマンボ系はオニャンコポンが2年連続③着

 オニャンコポンが昨年に続いての③着。父はエイシンフラッシュでキングマンボだ系。土曜発行のコラムでも父キングマンボ系がよく走るレースと書いたのだが、今年4頭いた同系の馬で最も人気薄の同馬が激走した。他のキングマンボ系との違いを挙げれば、キングカメハメハの血を引いていない点だ。エイシンフラッシュは英2000ギニー勝ち馬キングズベストの直子。母系もドイツ血統で、母ムーンレディが独GⅡの勝ち馬とかなり欧州色が濃い配合だ。その点、今回のようなタフな馬場が向いたということだろう。

 1番人気のカラマティアノスは⑦着。キングマンボ系の小回り向きで福島替わりはプラスと思い本命に推したが、中団後方からの競馬になってしまった。中山金杯を勝った時のような先行策を予想したものの、切れるタイプではないので、小回りコースであの位置取りでは厳しかった。稍重馬場に加え、58㌔のハンデで思ったほど動けなかったのか。配合的にも成長力あるイメージだけに、ここで頭を打つとも考えづらく、良馬場で巻き返しがあるかに注目したい。

洋芝6Fで8馬身差圧勝 フレイコンは欧州快速配合

 2歳戦も振り返る。先週は2歳戦が11鞍行われ1番人気が7勝。残る4勝も2番人気1勝、3番人気2勝、4番人気1勝と人気馬が順調に勝ち上がるケースが目立った。

 なかでも単勝1・3倍の圧倒的な人気に応えて②着に8馬身差をつけたのが土曜函館5Rのフレイコン。父ブルーポイントは欧州でスプリントGⅠ4勝を挙げた快速馬だ。産駒には欧州トップマイラーのロザリオンがおり、母の半兄には欧州のスプリントGⅠ2勝を挙げたハリーエンジェルがいる。

 今回は逃げて後続に影も踏ませなかったが「逃げたくはなかったけど、能力とスピードの違いで誰もついてこれなかった」とレース後の横山武。欧州型のスピード配合だけに、洋芝のスプリント戦がマッチしていた。

 フレイコンはゴドルフィンの持ち込み馬で、前記の父ブルーポイント、母の半兄ハリーエンジェルもゴドルフィンの所有馬。本来なら欧州の短距離路線を走っていても不思議のない配合だ。ただ、フレイコンの半兄ミスストベリーズ(父イフラージ)が外国産馬として日本の芝で2勝を挙げており、日本の馬場への適性を見出したのか、母トゥウィンクルベリーをダーレー・ジャパン・ファームに繋養して生まれたのが同馬だ。サンデーサイレンスの血を持たない配合だけに、ピュアスプリンターとしての活躍を期待したい。

 小倉でも評判馬が勝ち上がり。日曜小倉5Rでエルドボルグが単勝1・5倍に応えた。祖母ワズが英オークス勝ち馬で、母コンサートホールは愛GⅢの勝ち馬。欧州母系のキタサンブラック産駒で斉藤崇厩舎所属だからクロワデュノールを思わせる。ちなみに、走るキタサンブラック産駒に多いサーアイヴァーのクロスを内包している点もクロワと同じ。ただ、エルドボルクは母系にサドラーズウェルズの血が入っており、より持続力型で成長力がある。今回は②着に頭差と勝ちっぷりに派手さはなかったが、追って渋太いタイプ。使えばさらに良くなってくるのではないか。





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亀井辰之介

 競馬好きの父親の影響もあり、子供のころから競馬中継を一緒に観戦。最初は父親が馬券を当てるともらえる臨時の小遣いが目当てだったが(ただし、父は穴党だったため、あまり的中した記憶はない……)、ある日、シンボリルドルフといういかにも強そうな名前の馬が、強く勝つ姿に魅入られたのが競馬ファンになったはじまり。
 その後はテレビゲームの競馬ソフトにどっぷりハマり、今までに遊んできた競馬ゲームは数知れず。その時に競走馬の配合の奥深さを知り、血統に興味を持ったのが今の予想スタイルの根幹か。現在でもたまにゲームをたしなみ、好きだった競走馬の産駒を活躍させることが小さな喜び。
 予想スタイルはもちろん“血統”。各馬の血統を分析。得手、不得手を見極め得意条件に出走する時に狙い撃ち! 好配当を目指します。

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