冬場の芝でSS×欧州型の配合が活躍したエルフィンS
先週は寒波の影響で土曜東京後半、日曜の京都・東京開催が中止に。思えば昨年も、きさらぎ賞の週は土曜京都が中止となっており、この時季特有のリスクをあらためて感じさせた。
今年は日曜京都が月曜、日曜東京が火曜に代替されたものの、月曜京都も再度中止となり、最終的に火曜へスライド。ここまで開催日程が錯綜したケースは記憶になく、今回の寒波の影響の大きさがうかがえる。
2重賞が火曜になったっため、火曜朝イチに更新するこのコラムでは間に合わない。そこで今回はまず土曜に京都で行われた牝馬限定のリステッド・エルフィンSを振り返りたい。重賞ではないものの、過去には牝馬3冠馬のデアリングタクトなどが制したレースだ。
結果から言うと冬場の連続開催で荒れ始めた京都芝で、母系で欧州的なパワー・持続力を補った配合が上位を独占したイメージだったか。
勝ったのはスウィートハピネスで父リアルインパクト×母の父ワークフォース。SS系×欧州屈指のスタミナ型の配合だ。阪神JF④着の実績馬が馬場も味方に勝ち切ってみせた。ここまで4戦すべてマイル戦だが、この配合なら、マイルにこだわる必要はなく、千八前後への距離延長でも十分に対応できる下地がある。
②着ベルサンローランも父キタサンブラック×母の父アザムールでSS系×欧州母系の配合。こちらの方が配合としては勝ち馬よりもスタミナ寄りだ。マイラーとしてはやや重厚で、勝ち切れなかったのは純粋なトップスピードの差だろう。晩成型のイメージもある配合だけに、今後は距離が延びてより良さが出てくるのではないか。狙うならオークス、あるいは秋の以降の中距離戦だろう。
血統面でいえば異質だったのが③着のアイニードユー。父がファインニードルで母の父ハードスパン。祖母の父にカドージェネルーと欧州型の血が入っているとはいえ、カドージェネルー自身も短距離路線で活躍したタイプ。初のマイルで距離が長いかと思っていたが、マイペースでハナを切ってしぶとく粘り込んでみせた。全体的にパワー寄りの配合で馬場も良かったのかもしれないが、距離をこなせたことは収穫といっていい。とはいえ、本質的には千二~千四ベストのタイプだと思う。
④着アドマイヤシュラは母がオークス③着のアドマイヤミヤビ。エピファネイア×ハーツクライの配合からマイルはやはり忙しいのだろう。それでも④着に来たのは地力の証明で、距離延長ならあっさりまであっていい。母同様、オークスで狙いたい馬だ。
土曜の京都、小倉メインはともにダート戦も傾向は真逆
土曜の京都メインはダート千九百㍍のアルデバランS。京都ダートは6日に凍結防止剤を散布。その影響があるかとも思ったが、引き続き含水率は低く、大きな変化はなかったか。実際、千八ダートで行われた1Rが母の父ロベルト系がワン・ツー。千九百ダートの2Rも①着の母の父、②着の父が同系と、中距離のダートなら先週までと同様にロベルト内包馬が優勢な傾向は変わらない流れだった。
アルデバランSに話を戻すと勝ったゼットリアンは父モーリスで、やはり父ロベルト系の馬がV。母の父ネオユニヴァースはサンデー系でもダート適性の高いネオユニヴァースといかにもタフなダートに向く配合だ。馬力型の馬だけに地方交流の砂が深い馬場などでもパフォーマンスを上げてきそうなタイプだ。
②着ロードプレジールはダートに転向して①②着。母はディープインパクト産駒で芝中距離で活躍したキャトルフィーユ。ロードのきょうだいも芝で活躍している馬が多いのは確かだが、祖母ワンフォーローズが北米でダート重賞3勝と砂をこなせる下地は持っている血筋だ。ただ、配合のイメージからするともう少し軽いダートの方がいい印象。脚抜きのいい馬場や、直線の長い東京の中距離戦ならよりパフォーマンスを上げてきそう。
同じダートでも真逆の適性が問われたのが土曜小倉メインの豊前S。勝ったのはドレフォン産駒のカペルブリュッケで②着はパイロ産駒のゴッドブルービー。③着がロードカナロア産駒のプルートマスターと、千七でもスピード勝負に強い馬が上位を占めた。3頭とも母の父がノヴェリスト、ブライアンズタイム、シンボリクリスエスと、母系でスタミナを補完しているのも共通点。小倉の中距離ダートはこの配合を狙うのも面白いかもしれない。
唯一、日曜の競馬が行われた小倉のメインは芝二千の小倉日経賞。小倉も雪は降ったものの、日曜の芝は朝から良馬場。土曜から前有利の傾向が顕著だった。
その馬場を生かして逃げ切ったのが4歳牝馬のレーゼドラマ。昨春のフラワーCでは、のちの秋華賞③着、エリザベス女王杯②着馬パラディレーヌを負かして重賞勝ち。テンションが高く近走は結果が出ていなかったが、今回は初ブリンカーも効いたのだろう。母系はミスプロ系×ボールドルーラー系。父キズナにはストームキャットの血が入っており、米国スピード型が多い配合だ。ブリンカー効果でスタート決めて馬場も味方にそのまま押し切ってみせた。1分59秒4に勝ち時計も上々。気性面の不安は付きまとうもの、小回り適性の高い配合でもあり、今後も小倉・福島など小回りの中距離戦では、条件を問わず警戒が必要なタイプだ。




























