【みやこS】レコード完勝ダブルハートボンドGⅠ見えた
公開日:2025年11月10日 14:00 更新日:2025年11月10日 14:00
これまでの勝ち馬とは違う
京都で行われたチャンピオンズCの前哨戦、みやこSを制したのはダブルハートボンド。初めての重賞タイトル奪取となった。
まさに記録ずくめの勝利だった。
10年に前年まで行われていたトパーズSからみやこSになったと同時に重賞へと格上げ。以降、牝馬の挑戦は何度かあったが、掲示板に1頭載っただけで、馬券圏内すらなかった。それが同レースで初めての牝馬Vを成し遂げた。
走破時計も1分47秒5のレコード。09年にウォータクティクスがマークして長らく、どの馬も破ることができなかった1分47秒8を0秒3更新してみせた。
そんな高速決着でもレースぶりは余裕しゃくしゃくだった。不良馬場を各ジョッキーが意識してか、前半5Fは59秒3。そんな流れにも「うなっていくほど」とはレース後の坂井で、道中は2番手で引っ張り切りの手応えだった。
そして3角過ぎには自然とハナに立つ形から、最後は差してきたサイモンザナドゥに首差も危なげなし。まさに主役の取り口と言えよう。
今後は「せっかく(優先出走権を)獲得したので」とは管理する大久保師。視野に入ってくるのは当然、GⅠチャンピオンズCだ。
トライアルとはいえ、なかなか本番に直結してこなかったのが、このみやこS。14年から①着馬に優先出走権が与えられて、10頭が本番に駒を進めたものの、②着(17年テイエムジンソク)が1頭のみ。他路線にかなわない結果が続いている。
ただし、その10頭は中京コースの経験がなかった馬が半数の5頭。勝ち鞍があったのは2頭しかいなかった。
そんな過去の勝ち馬たちと違ってダブルハートボンドは中京3戦3勝だから心強い。
これまで唯一の敗戦は地方・門別のブリーダーズゴールドC②着だけ。JRAダートは6戦6勝とどの馬にも先着を許していないように、底を見せていない点も魅力だ。
そう、これまでの勝ち馬と同列に並べることはできないはず。本番で強力牡馬相手にGⅠ取りのシーンまでイメージさせる勝利だった。























