【スプリンターズS】香港の大物ラッキースワイネスはどこまでやれるか

公開日:2025年9月25日 14:00 更新日:2025年9月25日 14:00

前走に復調気配

 過去、スプリンターズSには延べ32頭もの外国馬が参戦した。

 勝ったのは05年サイレントウィットネス、06年テイクオーバーターゲット、10年ウルトラファンタジーの3頭。この中でテイクオーバーターゲットは豪州馬だが、他2頭は香港。今年も香港からラッキースワイネス1頭が来日した。果たして、15年ぶりの外国馬Vはあるのか。

 実績的には足りる、足らないどころか、むしろおつりが来るほど。

 23年センテナリースプリントC、クイーンズシルバージュビリーC、チェアマンズスプリントプライズ、香港スプリントを制覇したGⅠ4勝馬。この年の香港スピードシリーズ完全制覇を成し遂げた実績がある。

 ただし、この時は5歳で、競走馬としてのピークだった感が。

 というのも、23年は10戦して8勝②着2回とパーフェクト連対。ところが、24年以降は6戦してGⅡ1勝のみ。GⅠでは⑥⑤⑥着に終わっているからだ。

 24年4月のGⅡスプリントCに勝利した後は1年以上もの休養。今年は⑥④②着と、以前と比べたらどうしても物足りなさが残る。

 しかし、復調気配は見せている。前走はクラス1のハンデ戦。勝ち馬には2馬身4分の1差をつけられたが、勝ったのはあのカーインライジング。現在の香港スプリント界に君臨する絶対王者で、4角7番手から詰め寄った末脚には見どころがあった。

 たとえ、相手と斤量差が4キロ(カーインライジングは61キロ)もあったとはいえ、一流スプリンターを数多く輩出している香港競馬の中でも、歴史に残る最強スプリンターに食い下がった点は評価すべきだろう。

 22日に競馬学校国際厩舎での検疫を終えて。中山競馬場の国際厩舎に入厩。シェク助手は「競馬学校から中山競馬場まで渋滞もあって少し時間がかかりましたが、馬の状態は問題ありません」と語っている。

 カーインライジングはその後、世界最高賞金の芝レース、ジ・エベレスト(豪ランドウィック競馬場、芝千二)への遠征が控えているが、現在の他の香港馬にとって、国外が目標になるのは当然のこと。陣営は早くからスプリンターズS参戦を見据えていた。

 鞍上のリョンは昨年の高松宮記念で5番人気ビクターザウィナーで③着に粘らせた実績がある。今回、脚質のタイプは違うものの、再び穴をあけてもおかしくはない。

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