「牝馬同士ならやれても」（斉藤崇師）

　タガノエルピーダに注目。

　２歳時には新馬勝ち後に朝日杯ＦＳでジャンタルマンタルの③着と素質の片りんを見せた。３歳春はチューリップ賞で④着と桜花賞の権利取りはならなかったが、忘れな草賞を早め先頭から力強く押し切っている。

　それからは王道路線でオークス⑯着、ローズＳ④着、秋華賞⑦着の後、３勝クラスの自己条件に戻って、②①着と２戦目できっちりとオープン入りを果たした。前走は再び重賞の阪神牝馬Ｓへ。

　３枠３番から好スタートを切っていったんハナから行きたいクチを先にやり、３番手で進めた。直線でも手応えは十分余裕があったのに、前が詰まる不利……。⑦着に終わってしまった。

　斉藤崇師は「直線で狭くなって。あそこで（内から外へ）切り替えた分の差はあったと思います」と話す。

　その後は放牧に出されて、ヴィクトリアマイルを目指して、５月２日に戻ってきた。結局、賞金が足りず、ここに出走することになったが、プラスに働いた様子だ。

「戻った当初は動きが良くなかったけど、やり出したら良くなってきました。追い切るごとに上向いている。４８０キロぐらいと体もふっくらしています」

　実際、先週まで５週連続でＣウッド追いを消化。ラスト１Ｆは１２秒３、１１秒９、１１秒４、１１秒６、１１秒３と切れのある動きを見せている。

「ワンターンの方が気を抜かずにしっかりと走れるタイプ。東京千八のコース形態、牝馬同士ならやれてもいいと思います」

　ここで先頭ゴールを飾り、秋には大舞台に臨みたい。