【宝塚記念】ナカヤマフェスタ、イクイノックスに続く!? 美浦ローシャムパークは栗東調整で初ビッグタイトルを狙う
公開日:2025年6月10日 14:00 更新日:2025年6月10日 14:00
ノーザンファーム生産の関東馬は栗東調整でGⅠV多数
関東馬が栗東で調整してGⅠへ挑む。今ではお馴染みとなっている。
この宝塚記念では、10年ナカヤマフェスタに一昨年のイクイノックスが早めに栗東入りするパターンでグランプリを勝っている。
その23年のイクイノックス以降では、ブレイディヴェーグ(23年エリザベス女王杯)、アスコリピチェーノ(同年の阪神JF)に昨年のステレンボッシュ(桜花賞)。今春では桜花賞エンブロイダリーが同じパターンで栗東に滞在、調整して西のGⅠタイトルを手にした。
イクイノックス以降の馬にはいずれもノーザンファームの生産馬という共通点がある。美浦から関西の競馬場へは長い輸送を伴う。早めの栗東入りはレース直前での負担を減らす狙いがある。
1週前の6F75秒2に「いいイメージで終えられた」(池添騎手)
今年でいえば、田中博厩舎のローシャムパークがそう。
放牧先から先月21日に美浦トレセン帰厩するや否や、翌日に栗東入りした。
「美浦から阪神競馬場まで10時間近くかかりますからね。それに、環境を変えることで走ることもある。そこにも狙いがあります」
田中博師はこう説明する。
昨年も春グランプリは出走して⑤着。当時は美浦からの直前輸送でもあった。ローシャムはその後、秋には米国・BCターフに挑戦して②着し、今春は豪国・クイーンエリザベスS(⑥着)と、環境が変化する中での調整に問題ないとの判断もあるのだろう。
活発な動きは目を引くものがある。2週前のCウッドでは7F91秒1─76秒6、3F36秒6─12秒0と時計は出たが、新コンビの池添が手綱を取った先週木曜の1週前追い切りはもっと速かった。
7F89秒6─75秒2、3F35秒3─11秒3。おつりを残して併走相手を2馬身と千切ってきた。向正面の6Fから13秒前半で流して最後まで止まらなかったから凄い。
「へこたれない馬なので1週前は十分に負荷をかけてほしいと。力強さがありましたね。これまでのレースを全部見て、口向きの難しいイメージがありましたが、思ったよりも我慢が利いた。いいイメージで終えられましたね」
池添は感触をこう話した。
今回は当日輸送のみ。2、1週前にしっかりと攻め切れたという点でも、昨年よりも状態面は上と見ていい。
ローシャムパークは大先輩のナカヤマフェスタ、イクイノックスに続き、GⅠウイナーとなることができるか。ちなみに美浦勢では先週金曜に堀厩舎のダノンベルーガ、チャックネイトの2頭も栗東入りして調整している。