【安田記念】4歳で快勝ジャンタルマンタルに長期政権の可能性
公開日:2025年6月9日 14:00 更新日:2025年6月9日 14:00
まだ上積みも見込める
鮮やかな復活劇だ。安田記念を制したのはジャンタルマンタル。朝日杯フューチュリティS、NHKマイルCに続いてマイルGⅠ3勝目を挙げた。
完勝といっていいだろう。スタートして向正面で外からかぶせられるシーンもありながら3番手をキープ。鞍上の巧みなエスコートで直線に向いた。残り1F付近から満を持して追い出されると、力強く伸びてゴール。②着ガイアフォースの猛追も楽々と振り切り、1馬身半は決定的な差といえる。
「あらためて素晴らしい馬だな、というのを実感しながらの直線でした」とは殊勲の川田。
道中にあった想定外の展開もはね返し、見た目には余裕すら感じられたレースぶり。まさに王者としての風格が漂った、そんな表現がぴったりではないだろうか。
2歳、3歳、そして古馬になった4歳と、3シーズンにわたってビッグタイトルを手に入れた。
「日本で一番強いマイル馬なんだということを証明してくれた」も納得。この結果を踏まえれば、マイル路線において長期政権となる可能性も十分にある。
4歳で安田記念を勝った馬には1998年タイキシャトル(のちに仏GⅠジャックルマロワ賞、マイルCS勝ち)、2008年ウオッカ(ヴィクトリアマイル、安田記念)、15年モーリス(マイルCS、香港マイル、チャンピオンズマイル)、22年ソングライン(ヴィクトリアマイル、安田記念)が名を連ねる。
ジャンタルマンタルは今回で8戦目。NHKマイルC後は熱発や長めのリフレッシュでわずか2戦しか消化していない。そういう意味でまだまだ上積みが見込める。もちろん海外も含め、いったい秋はどんなローテーションを組んでくるのか。少なくとも国内なら、しばらくは“無双状態”が続きそうだ。