〈108〉現役ではタガノビューティ、かつてはハクサンムーンを育てた西園正都調教師(1)
公開日:2024年12月25日 14:00 更新日:2024年12月25日 14:00
先月の「グリーンファーム愛馬会」のパーティー。コロナ禍を経て5年ぶりの開催となり、急遽、私も司会をすることになって、当日はバタバタと過ごすことになりました。
そのパーティーのプログラムには関東オークスを勝ったアンデスビエントの関係者を称える表彰のコーナーがありましたが……。
西園正調教師がパーティーに駆けつけたのは最後の記念撮影のタイミング。それもそのはず、これは東京、ホテルニューオータニが会場。しかし京都の最終レース、GⅢ京阪杯を管理馬ビッグシーザーが勝利したわけですから、パーティーに間に合わないのも当然でした。
「でもね、最終レースが16時15分。そこから表彰式に出て17時10分の新幹線には乗ってました。すごいでしょ?」。
電話の向こうでも笑顔で話してくれているのがよく分かります。
結局、表彰は2次会の席で行われましたが、そこでもいつもの柔和な笑顔を見せてくれていました。
この日、本当にお久しぶりに西園正調教師にお会いできました。これもきっと5年ぶり。たまたま2次会で隣の席になって、このコーナーへの登場を打診させていただきました。そしてあらためて電話取材となったわけです。
せっかくなので、京阪杯を勝利したビッグシーザーについて聞いてみることに。「3歳の重賞からレコードで走る馬だったので、もちろん期待は大きかったんです。父がビッグアーサーだし、母もアメリカで短距離で活躍しましたから。この夏は少し力の要る洋芝を試してみようと思いましたがダメでしたね。この馬は日本のスピードの出る馬場が向いています。それに京都は本当に走るんです」
この日は1番人気に応えての勝利でした。これを勝ったことでさらに次が楽しみになりましたね。
以前、西園正厩舎には千二スペシャリストとしてハクサンムーンという馬がいました。「高松宮記念を③着、スプリンターズSを②着。あと一歩だったんですけどね、GⅠを獲れなかった。このビッグシーザーでハクサンムーンの忘れ物を獲りにいきたい。そう考えているんです」
それほど期待が高いのかと納得していたところ……、
(続きは1月8日に更新)