【朝日杯フューチュリティS】パンジャタワーさらに上昇

公開日:2024年12月10日 14:00 更新日:2024年12月10日 15:22

7年前の父の雪辱を

 パンジャタワーが無傷の3連勝で2歳王者の座を目指す。

 新種牡馬タワーオブロンドンの仔で使うごとに強さを増している。デビューは秋の中京芝6F戦。当時は実に大味な競馬で勝ち上がった。出遅れて、後方2番手から。それを早々に3角から挽回しに動いての半馬身差V。産駒6頭目の勝ち上がりで1分9秒7の勝ち時計にも派手さはなかったが、距離が1F延びた2戦目の京王杯2歳Sでパフォーマンスがグンと上がった。

「使ったことで調教から動きが変わった。密かに期待していたんです」は橋口師だが、雨の稍重馬場で発馬を決め、道中は7番手の待機策。直線で小倉2歳S勝ちのエイシンワンドの外に出すと強烈に伸びて、先頭から5馬身はあった差をアッという間に詰めて勝ち切った。悪コンディションで上がり33秒8だから、8番人気をフロック視できない内容だった。

 中間はさらに一段上の状態に上がってきた。上昇度は調教にも表れ、2週前の坂路ではラスト11秒9をマークし、1週前のCウッド3頭併せに豪快さが出た。前2頭の内から並びかけ、気合付け程度で3馬身ほど千切ってきた。ゆったりと走ってラスト11秒5―11秒8だ。「使うごとにドンドンと良くなり、体つきから変わり、調教でもさらに動いてくる。2歳でこのタイプは珍しい。緩いながらに完成度が高い」と師も目を細める。

 7年前、父も同じ東京GⅡ勝ちから2歳GⅠに挑んだ。ダノンプレミアム、ステルヴィオ、ケイアイノーテック、ダノンスマッシュといった、のちのGⅠホースなどに割って入る③着だが壁は厚かった。でも今年は――。

 タワーの初年度産駒として父の雪辱を果たす状況が整いつつある。

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