【朝日杯フューチュリティS】トータルクラリティ魅力たっぷり
公開日:2024年12月10日 14:00 更新日:2024年12月10日 14:00
前走Vは価値が高い
トータルクラリティには底を見せていない魅力がある。
デビューは6月の京都マイル戦だった。好スタートからスッと好位3番手に取り付くと、勝負どころでは馬群の外を回って勝ちに行く正攻法。直線でも手応え通りに伸びて、先に抜けた②着馬を半馬身かわしてのゴールインだ。着差はわずかでも、ラスト3Fは11秒8―11秒4―10秒9という加速ラップを差し切ったから掛け値なしに強い。
続く新潟2歳Sも先行押し切りで重賞タイトルゲット。新馬戦と同様に半馬身差Vで勝ちに派手さはなかったが、中身は非常に濃いものだった。
ラスト2F過ぎで先頭に立ったところを、②着馬が外から強襲。いったんは前に出られたが、そこから差し返す勝負根性を見せたのだ。切れ味勝負の初戦とは違い、しぶとさを発揮しての勝利は価値がある。
前走後は放牧でリフレッシュ。夏場の疲れをしっかりと癒やし、GⅠに向けて11月14日に帰厩した。
中間は坂路とコースを併用して、順調に乗り込まれてきた。ここ2週はコンビを組む北村友が自ら追い切りに騎乗する熱の入れようで、2週前にはリズム重視で6F85秒7、先週はビッシリ追われて6F81秒1―37秒0、1F11秒5をマーク。
鞍上が「2週前はフワフワしていましたが、1週前追い切りでは最後まで集中して走れました。追ってからの反応も良く、体をしっかり使えています」と言うように、追い切るごとに上向き。さらに、「以前と比べると、馬体に無駄な肉がなくなった。いい意味でシャープになっています」とひと夏を越えての成長も。
連勝で挑む大舞台。目下の上昇度からすれば十分、主役を張っていい。3戦無敗での戴冠となるか。