【マイルCS】ソウルラッシュ7度目の挑戦で結実 悲願のGⅠ取りへ最後のピースを埋めたのは…
公開日:2024年11月18日 14:00 更新日:2024年11月18日 14:00
今年のマイルチャンピオンシップを制したのはソウルラッシュ。悲願のGⅠ取りを成し遂げた。
これまでGⅠに挑戦すること6回。昨年のマイルチャンピオンシップでは②着なら、今年の安田記念は③着。惜敗に泣いていた馬が驚きの勝ちっぷりだった。
直線半ばでは早々と勝ち態勢をつくり、鞍上の団野は左手で大きくガッツポーズをしたほど。最終的には②着エルトンバローズには2馬身半の0秒4差だ。
秋のマイル王決定戦らしく、A級マイラーが集まるこのレースで0秒4差以上の勝利はなんと、98年タイキシャトル以来になる。
周知の通り、馬場が渋った方がプラスに出るタイプ。先週の京都は多少の小雨はあったものの、一度も稍重発表になることはなく、良での施行。時計も1分32秒0と近年でいえば、阪神開催だった20年グランアレグリアと同じ時計だから馬場が味方したわけではない。
今秋初戦の前走・富士Sが自身の最高馬体重タイでの復帰。そこを使って攻め込んでいながら、さらに今回は最高馬体重の514キロ。状態面は最高潮だったことに加え、何と言っても鞍上・団野のエスコートがお見事だった。
思えば、日本時間で金曜深夜に遠く離れたバーレーンインターナショナルTに参戦。その騎乗を終えて、すぐさま日本へ帰国。タイトなスケジュールにも「抜擢してもらって結果を出したいと思っていました」の言葉通りに、13番枠発走も必要以上にロスのある外を回るわけではなく、道中は馬群の中で脚をためにためた。
直線もそう。内過ぎず、かといって大外回りではない馬場のいいルートを選択。真一文字にこの馬の末脚を引き出した。
「これまではあとひとつピースが足りなかった」と池江師だが、そのピースを埋めた会心騎乗でもあった。
この後は来月の香港マイル遠征もアナウンスされている。殻をぶち破ってGⅠホルダーとなった今なら、世界でも楽しみが持てる。