【みやこS】アウトレンジ初重賞ゲット
公開日:2024年10月29日 14:00 更新日:2024年11月1日 11:18
前走Vの中身は濃い
4歳アウトレンジが重賞取りに挑む。
10戦5勝。2歳11月のデビューから着実に力をつけてきた。「もともと脚元が弱く大事に使ってきた馬ですが、重賞戦線に乗せたいと思っていました」と管理する大久保師も話す一頭だ。
ひとつ上には同じ大久保厩舎の兄ハピがいる。デビュー3連勝から3歳時のGⅠチャンピオンズCで③着。ダート戦線で活躍中の兄を持つこともあり、血統面からも期待は高かった。
初勝利は3戦目。3歳3月と遅かったが、そこからポンポンと2連勝して片りんを見せた。走る半面、当時は体質面の弱さもあった。連勝後に骨折が判明して半年以上の休養。戦線復帰は3歳秋となったが、そこから⑫①⑥①④①着とクラス2戦目で確実に勝ち上がり、軌道に乗ってきた。
2勝クラスからの3勝はいずれも強い勝ち方だ。5馬身差に3馬身差で、前走のラジオ日本賞も着差こそ半馬身だが中身は濃い1勝だ。テンから押してハナを主張し、自ら主導権を握りに行っている。向正面でパライバトルマリンが動いてきたが、動じずに2番手で収まりをつけると、直線入り口の残り400メートルで進出。早め先頭からねじ伏せた。自ら厳しい競馬を課してのオープン勝ちだった。
「前走後はここが目標。1週前もこの馬とすれば、よく動けていました」
1週前のCウッドはハピとの併せ馬。動く兄にやや遅れたが、時計は6F82秒5、3F36秒5―11秒3。自身の最速となる後半タイムをマークしたから充実一途にある。
兄ハピも初重賞Vを狙っているが、実力をつけてきた弟が先に重賞タイトルを――。今ならそんなシーンがあっていい。