【海外通・新谷の凱旋門賞】

公開日:2024年10月5日 17:00 更新日:2024年11月1日 09:53

 ステップレースの中身を信じて◎はブルーストッキングでいく。

 ニエル賞、フォワ賞、ヴェルメイユ賞が一気に行われたアークトライアルデー。レースレベルで言えばヴェルメイユ賞が間違いなく最上位だ。

 決着時計は二千四百メートル2分31秒53。フォワ賞=2分34秒15、ニエル賞=2分34秒33と比較しても抜けていた。

 半分の6F通過でも、ヴェルメイユ賞は次位のニエル賞よりも2秒72も速かった。それでいてラスト3Fは3鞍とも大差なし。そう、まさに「テンよし、中よし、しまいよし」だった。

 その中、2番手から早め先頭で押し切ったのがブルーストッキング。恵まれたものではなかったから大したものだ。

 思えば2走前の英インターナショナルSは④着と崩れたが、コースレコードが出る硬めの馬場。重、稍重では連対を外したことがないように、ソフトな馬場でこそ能力全開のタイプなのだろう。

 3走前の“キングジョージ”では凱旋門賞に出走していれば人気上位だったであろうオーギュストロダンやGⅠ6勝馬レベルスロマンス(セン馬で出走不可能)にも先着しての②着。性別の差は関係なく、欧州トップクラスにヒケを取らない能力をアピールしていた。

 それならこの大舞台でもそのポテンシャルを信じるのみ。強気に頭勝負だ。

新谷学

 競馬初体験は90年。ノーザンドライバーが勝った11月デイリー杯3歳S当日だった。
 友人に強引に連れられて訪れた京都競馬場。1点買いした最終Rで当時、枠連で1万6000円オーバーの的中。これが良かったのか、悪かったのか……。
 そこから競馬にどっぷりで、なぜか本紙を打っていた薮中記者に憧れを抱くようになり、某外国語大学を卒業しながらも、いずれはこの人と働こうと決意。
 仕事としての競馬場デビューはナリタブライアンが3冠達成を果たした94年菊花賞。馬柱デビューは翌年、タヤスツヨシがダービー制覇した週から。
 そしてたどり着いたのは“レースレート”だ。強い①着馬もいれば、弱い①着馬もいるし、勝ち馬より強い②着、③着馬だっている。それをレースごとに数値化したレートを用いて予想を組み立てている。記録、数字好きの方はぜひ参考に。

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