ＧⅡでは負けられない

　ローシャムパークが巻き返す。

　２歳夏のデビューから陣営の評価は高かった。かといってクラシックにこだわらず、成長を待ちながら大事に使われてきたことが実を結ぶ。

　４歳春でオープン入りすると、函館記念で重賞初制覇を飾った。勢いそのままにオールカマーも勝ち、ＧⅢ、ＧⅡをぶっこ抜き。その後も香港遠征を経験（香港Ｃ⑧着）するなど充実のシーズンを送った。

　５歳を迎えて臨んだ大阪杯は後方から向正面で一気に動いて、ベラジオオペラとのたたき合いに持ち込んで首差②着に。宝塚記念も掲示板を確保している。

　休養を挟んで、ノーザンファーム天栄から９月５日に帰厩。そこから順調に乗り込まれ、１週前にはウッドで３頭併せ。追走して内に潜り込み、楽な手応えで６Ｆ８０秒３―３７秒４、１Ｆ１１秒４をマークした。

　山崎助手は「２週前も馬なりで“さすがだな”という動き。宝塚記念の時に見せた気持ちが入りやすいところも少し改善されて、落ち着きがあるように思います」と。メンタル面が整っており、まさに青写真通りといっていい。

　東京は昨春のむらさき賞①着以来だが、「ワンターンの千八ならマイナスには働かないはず」ときっぱり。

「ＧⅠの前哨戦である程度のメンバーが揃ったと思います。こういう大きなコース設定でどんな走りを見せてくれるかで、今後の展望が広がってくるのでは」

　さらなる飛躍のため、ＧⅡで負けるわけにはいかない――。しっかり結果を出して再び大舞台に駒を進める。