１週前は圧巻のデモンストレーション

　今週から待ちに待った秋ＧⅠシリーズが開幕。中山でスプリンターズＳが行われる。まず注目はここで初タイトルを目指すサトノレーヴだ。

　ここまでキャリア９戦と休み休み使われてきたが、５歳を迎えた今年は一気にブレークした。

　年明け初戦の阪急杯こそオーシャンＳの除外を見込んで前倒しで使い、千四ということもあって④着止まり。しかし、千二に戻した春雷Ｓをきっちり勝ち切ると、サマースプリントシリーズでは主役を演じた。

　函館スプリントＳは抜群のセンスで３番手から横綱相撲で完勝。待望の重賞初Ｖを決めると、続くキーンランドＣでも楽に行き脚がついて好位から。ここも危なげなく抜け出し、１馬身半差をつけて重賞連勝。見事シリーズ王者に輝いた。

　その後は８月３１日に札幌競馬場から直接、美浦に帰厩。ここを目標に調整が進められて、「カイ食い、健康状態は良好です」と堀師だ。

　１週前のウッド追いは２歳馬を前に置いて直線早々に抜き去ると、馬なりのまま離す一方で５馬身差のフィニッシュ。５Ｆ６３秒３―３４秒６、１Ｆ１１秒２の好時計をマークした。

　この圧巻デモンストレーションでも「速いラップを刻んで無理することなくスムーズに、余力でこなせていました。息も良かったです」だから、ひと言で脚力が違う。

「先週、今週としっかり追っているので、直前はもう微調整でいいでしょう」

　大一番に向けて調整に狂いなし。サマースプリント王者が、今度は現役最強スプリンターの座を掴む。