札幌リーディング争いで分かる若手の台頭
公開日:2024年8月29日 14:00 更新日:2024年8月30日 11:16
今週で夏競馬が終了
夏競馬は今週で一斉に終了。気になるリーディング争いはどうなっているのか。最も話題になっているのが札幌だ。
武豊が先週までの6週間で16勝を挙げて首位。2位の横山武、丹内がともに10勝だから、さすがに逆転は困難か。もし、このまま逃げ切りなら、55歳、38年目にして初の札幌リーディングとなる。
以前は夏の主戦場は小倉だったが、近年は北海道をベースに騎乗。22年は14勝、昨年は16勝。最終週にひとつでも多く勝利して、自己最多を更新したいところか。
というのも、20勝未満の札幌リーディングとなれば久しぶりのこと。
21年から23年は横山武が首位で、順に20、22、22勝。もっとさかのぼると、19、20年はルメールでともに26勝をマーク。18年はあのモレイラが短期免許で滞在。わずか4週間(そのうち1週はWASJ出場騎手)で31勝を挙げている。10勝台でのトップなら、16年のルメール(18勝)以来だ。
ただし、この年は札幌が6週間の開催。15年から19年までがそうで、現行の7週間開催になったのは20年から。つまり、トップの勝ち星が傑出しているわけではなく、多くのジョッキーにチャンスが回っているということ。実際、3年目の佐々木が9勝、2年目の小林勝が6勝、今年デビューの高杉が5勝と活躍しているのが特徴だ。
新潟はルメールVS戸崎
一方、まだ勝負の行方が分からないのが新潟。
ここまでルメールがトップで16勝だが、2位の戸崎は14勝と僅差。ちなみに、②着は8回ずつだから、すべては今週の結果にかかっている。
ルメールは今年、初めて夏の拠点を新潟に置いた。「暑いのは苦手」と言いながらも、通算では〈168323〉で、勝率・320、連対率・480と一流の数字をキープしているから凄い。
だが、戸崎には福島に続くリーディング奪取がかかっており、関東エリアの夏競馬の〝顔〟として、黙ってはいられないはず。昨年は11勝に終わり、スポット参戦中心の川田が12勝で、リーディングを奪われているからだ。
先週はルメール、戸崎ともに札幌のWASJに参戦。今週は舞台を新潟に戻しての争いとなる。ただ、新潟記念に川田、坂井が騎乗することで、より最終日の戦いはホットなものになるか。
なお、中京は先週までに11勝の西村淳が首位に立っているが、例年とは日程が異なり、秋競馬の初っパナも中京開催である。リーディングジョッキー争いは札幌、新潟に注目したい。