勝って秋の大舞台へ

　ミッキーファイトが真夏の決戦でタイトル獲得を目指す。

　昨秋の東京千六で新馬勝ち。①着かと思われたセントラルヴァレーがゴール前で外側に逃避したのをかわし、ゴール板を駆け抜けた。

　この勝利が単なる偶然ではないことを２戦目の中山千八で証明する。スタートを決め、好位から盤石のレース運びで５馬身差。②着ブルーサンはのちに交流ＧⅢ雲取賞を制している。

　休養を挟んで臨んだユニコーンＳは③着まで。①②着のラムジェット、サトノエピックは３歳ダート３冠の東京ダービーでもそのままワン・ツーと、ハイレベルな一戦での好走。それでも田中博師はこう振り返った。

「枠的に持ち味を生かす形になりませんでした。この着順が能力ではないと思ってます」と勝負付けが済んでいないと強調する。

　その後は放牧でリフレッシュ。帰厩後も順調そのものだ。１週前はウッドで３頭併せ。最後方を進み、６Ｆ８１秒３―３６秒４、１Ｆ１１秒０をマークした。

「今までの過程と似たような感じ。暑い中でいい追い切りが行えました。左回りがプラスに働くとは思えないので、バランス良く走れるように調整しているところです」

　課題を見つけては修正していく――。この厩舎力の高さでレモンポップをはじめ、ローシャムパークやレーベンスティールといった活躍馬を送り出した実績がある。

「体質がそんなに強くないことを頭に入れながら進めているけど、少しずつ成長も感じてます」

　ここで結果を残してライバルたちに追いつき、秋の大舞台に進む。