今季限りで勇退 中野師、安田隆師の管理馬がオーシャンSで激突
公開日:2024年2月29日 14:00 更新日:2024年2月29日 14:00
先週日曜の小倉11R・下関Sで6番人気ダンツイノーバに騎乗した秋山真が、このレースを最後にムチを置いた。このレースは⑫着だったが、同日の3Rで勝利。JRA通算で1059勝。45歳での調教師転身となる。
また、27日の名古屋の交流戦を最後に川島も引退して調教助手に転身。こちらは通算341勝だった。
ジョッキーの引退は2月いっぱいというケースが多く、むしろ田中勝のように昨年いっぱいで引退という方がレアケースだが、調教師の70歳定年による勇退は今年、3月5日(火)となっている。なぜなのか。
通常は調教師も2月いっぱいとなるが、これはカレンダーが関係している。今年はうるう年で、2月は29日まで。この日が木曜になり、すなわち今週の競馬の投票日となるからだ。
例年のように2月いっぱいで……となると、投票日とレースの時、違う厩舎になってしまう。これでは混乱が生じる。賞金はどちらに行くのかとか、責任の所在もあいまいになる。そこで今年は5日までということになっているのだ。
今年は7人の調教師が勇退。中でも注目されるのはジョッキー時代にダービーを制した中野師、安田隆師だろう。
中野師は90年にアイネスフウジンで逃げ切り。当日の東京競馬場には19万6517人が集まり、これは今でも世界レコード。「ナカノコール」が起こったのも有名だ。
安田隆師のトウカイテイオーは翌91年のこと。皐月賞が18番枠、ダービーは20番枠からの連勝。翌年からダービーのフルゲートは18頭になった。
また、小倉競馬場を得意とし、開催45週連続勝利も挙げたほどで「小倉の安田」とも呼ばれた。
調教師としては香港スプリントを連覇したロードカナロアはあまりにも有名だ。
他にも飯田雄、加用、小桧山、高橋裕、松永昌師が勇退する。
土曜中山のGⅢオーシャンSでは中野師がカイザーメランジェ、安田隆師は自身が手掛けたロードカナロアの産駒であるジュビリーヘッドを送り出す。
また、安田隆師は日曜小倉メインの関門橋Sに前走②着のエーデルブルーメ、その10分後の阪神メイン・大阪城SにもニューイヤーS②着で復調が見えたグラティアスを送り出す。
先週までにJRAで965勝、地方28勝、海外3勝で合計は996勝。通算1000勝のメモリアルまであと「4」だ。ラストの固め打ちで大台到達はなるか――。