【中山記念】決して恵まれたわけではない 大ベテランが育て上げたマテンロウスカイ

公開日:2024年2月26日 14:00 更新日:2024年2月26日 14:00

 中山記念を制したのは横山典が手綱を取ったマテンロウスカイ。これがうれしい重賞初制覇となった。

 完璧なレース運びだった。スタートを決めた後は3番手を追走。道中は好位インにスムーズに収まって、しっかり脚をためることができていた。そうすればレース運びも楽。4角では無理なく2番手に押し上げると、直線は逃げたドーブネの外へ。そしてラスト1Fを過ぎて先頭に立ってそのまま押し切りと、まるで好位抜け出しのお手本のようなスタイルだった。

 レース自体は前半こそ稍重馬場を思えば少し速めには流れたが、前の内め。開幕週では理想的なポジションとはいえ、②着ドーブネには危なげのない2馬身差。そして③着ジオグリフ、④着ソールオリエンスはともに皐月賞馬と、相手が弱かったわけでもない中でのGⅡ制覇は評価していい。

 晴れて重賞ウイナーの仲間入りとなったが、これには大ベテラン・横山典の手腕も大きい。

 振り返れば2歳8月の小倉デビュー戦で手綱を取っていたのは先週がラストライドとなった秋山真。その後、2戦目で横山典が手綱を取ってからは中山記念まで16戦連続での騎乗となった。

 今や“マテンロウ”の主戦でも、この16戦連続騎乗というのは横山典が手綱を取る現役馬では最多。その中で馬に競馬を教えつつ、成長させてきたことがGⅡ制覇につながったか。

 オープン初勝利となった2走前のリゲルSや前回の東京新聞杯⑤着はマイルだったが、今回は千八での勝利でもあり、選択肢も広がった。大ベテランとのコンビで今後も勝ち星を重ねることを期待してみたい。

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