本紙を担当する小倉は8週開催の折り返し。前半の最終週となったが、芝は京都同様に難しいコンディションとなってきた。複数人の騎手に聞けば、皆、荒れ具合が一気に進んだという。
「例年になく緩い印象です」「3、4角の荒れがきつい」「スピードがあってもパワーのない馬はテンからついていけない」「急に手応えがなくなってしまう」など。
悩ましさが増したが、総合すれば、トルク型、体幹の強い馬の方が好走する印象か。いい例は巌流島Sを制したヤクシマだろう。後躯に強さを感じる馬を見つけて予想に反映させたい。
【京都10R・エルフィンS】 ◎はスウィープフィート。
前走の阪神JFの⑦着は能力の一端を示した競馬でもあった。1勝馬で抽選クリア。鞍上・永島の初GⅠでもあり注目を集めたが、競馬はお世辞にもいい形で運べていない。大きく出遅れて前半は最後方。我慢が利かずに前半3F通過地点からジワジワと進出している。さすがに上がり46秒2―34秒4の後半勝負のレースで終始、馬群の外を回り、脚を使っては伸び負けしても仕方ないだろう。それでも1番人気の④着馬サフィラとは0秒2差だから能力面での評価はできる。
「ゲートは練習してきましたよ。変わらずに体調面、動きはいい」は庄野師で、①②着と成績が上がる平坦京都に替わる点もいい。坂の下りでひとためできれば、直線は必ず伸びてくるはずだ。
【京都9R・橿原S】 前走のジェットエンブレムは自己最高の540キロの馬体重。若干余裕を感じるつくりで、持ち時計を大幅更新する1分10秒3で連対できたことに価値がある。動ける2戦目なら今度こそズドンと差し切る。
1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。