【東京10R・クロッカスS】 紅一点のエリカカリーナに◎。
ここまで2戦して③①着。前走の勝ち時計、東京千四1分21秒7は上々だったし、その内容が秀逸だった。
スタートを決めて、最初のコーナーまではスムーズだったが、その入り口で挟まれて位置取りが下がるロスが。その後もスイッチが入ってしまったのか、所々で頭を上げる若さを見せた。
だが、直線に入ってからが圧巻だった。反応鋭く狭いスペースをスッと割って抜け出すと、アッという間に後続を突き放す。レースの上がり3Fが11秒5―11秒5―11秒4と加速していくラップで、自身も最後2Fは坂を上がりながらも推定11秒1―11秒4をノーステッキでマークするのだから、この脚の速さは特筆すべきものだろう。
「一息入れて、ガラリ一変しました。2週続けて乗った(戸崎)圭太も“折り合いがついて余裕を持って走っている。ひと皮むけてきた”と満足そう。自信を持っていました」と宮田師。
この先の大舞台=GⅠをも見据える素質馬だけに、ここも通過点といきたい。
馬とは関係のない家庭環境で育った。ただ、母親がゲンダイの愛読者で馬柱は身近な存在に。ナリタブライアンの3冠から本格的にのめり込み、学生時代は競馬場、牧場巡りをしていたら、いつしか本職となっていました。
現場デビューは2000年。若駒の時は取材相手に「おまえが来ると負けるから帰れ!」と怒られながら、勝負の世界でもまれてきました。
途中、半ば強制的に放牧に出され、05年プロ野球の巨人、06年サッカードイツW杯を現地で取材。07年に再入厩してきました。
国枝、木村厩舎などを担当。気が付けば、もう中堅の域で、レースなら4角手前くらいでしょうか。その分、少しずつ人の輪も広がってきたのを実感します。
「馬を見て、関係者に聞いてレースを振り返る」をモットーに最後の直線で見せ場をつくり、いいモノをお届けできればと思います。