今週末はまとまった雨が降る予報だけに、東西重賞はともに馬場適性が鍵を握りそう。
【中山11R・アメリカJCC】 このレースで道悪といえば不良馬場だった3年前。アリストテレスが初の古馬重賞でタイトルを掴んだ。
今回も同じ明け4歳のエピファネイア産駒モリアーナを狙い撃つ。
道悪適性は個々の走りや血統などさまざまな要素があるが、経験値というのも重要なポイントになってくる。
その点、この馬の場合は重、不良でこそ走っていないが、デビュー4戦目のクイーンCから実に5戦連続で稍重馬場での競馬。キャリア8戦でも十分な経験値を積んでいるのは心強い。
「NHKマイルCでは馬場の悪いインコースを通って、進路がない中で伸びてた。パワーがあるから大丈夫なのかなと。むしろ重い馬場で折り合いがつきやすくなるし、斤量差も生きると思うよ」(武藤師)
確かに紫苑Sでのキレッキレな末脚が印象的だが、洋芝の札幌での勝利や、秋華賞でも馬場の悪いインから伸びて掲示板を確保。秘めたパワーは示してきている。
水曜の追い切りはウッドで6F78秒4―37秒4の猛時計。馬場入りがゴチャついて前の馬を抜いていく形になった分、エキサイトして予定よりも速くなってしまった。
それでも、「息の乱れは全くなかったし、心肺機能がよっぽど優れてるんだよね」なら、前向きにみたい。しかも、鞍上は先週の京成杯で自身の持つJRA最年長重賞V記録を更新した横山典。折り合い面に関しては実に頼もしい名手だ。
渋った馬場をものともせず、大ベテランのエスコートで力強く抜け出すシーンに期待したい。
【京都11R・東海S】 脚抜きのいいダートで先行力を重視して◎ペプチドナイルだ。
昨夏の函館では逃げてオープン連勝。ハナに行ってこそのイメージがあったが、前走のベテルギウスSでは3番手に控える形でも結果を出した。しかも59キロを背負ってだから大したもの。
メンバー的に今回はハナか、それとも再度の好位でもと選択肢が増えたのは大きい。重賞初Vの絶好機とみた。
B型の虎党。父が元専門紙の記者だったこともあり、競馬場デビューはベビーカーに乗っていた頃。本棚に競馬四季報が並ぶ恵まれた家庭環境で育った。アルバイトを経て2000年に入社。03年夏から美浦トレセンに通い始め、担当は堀、相沢、鈴木伸厩舎など。
予想の基本スタンスは“いかに儲けるか”。当たり馬券を手にするために、取材で得た情報だけでなく、データ、馬場、展開、血統とありとあらゆる手段を駆使。人気馬のアラ探しより、一点突破の強力な武器を持つ伏兵を見つけることに血道を上げている。
レース部きってのギャンブル好きで、オート、競輪、競艇と見境なく手を出して勝負勘を養っている。ポーカーは海外の大会で入賞経験もある腕前だ。趣味は祭り、プロ野球、相撲、アメフト観戦など多岐にわたる。ゴルフは典型的な下手の横好き。