【エリザベス女王杯】またまた天才少女現る ブレイディヴェーグわずか5戦目で古馬GⅠ制覇
公開日:2023年11月13日 14:00 更新日:2023年11月13日 14:00
イクイノックスに並ぶ記録
4年ぶりに京都に戻ってきたエリザベス女王杯で、鮮やかに抜け出したのはルメール鞍上の3歳馬ブレイディヴェーグだった。
今回は盤石の取り口と言っていいだろう。
秋初戦のローズSはスーパーレコードで決着の中、出遅れて後方から。直線でスペースがなく、追い出しが遅れて②着と悔しい敗戦になった。
だが、今回は違った。
満点とまではいかなかったものの、ゲートの出は及第点。その後もルメールがうまく誘導して、インの5番手におさまった。ローズSとは対照的に前を射程圏に置いた位置取りでもしっかり折り合いをつけるのは、さすがはルメールと言ったところだろう。
道中で脚がたまれば、直線ではじけるだけ。馬場の3分どころに持ち出してからは手応え通りの伸びを見せた。内から②着ルージュエヴァイユが迫ってきても余裕を持ってのフィニッシュで、着差以上の強さで締めくくった。
違う競馬スタイルで、馬場も6月東京の1勝クラス勝ち当時のような時計の出る状態とは異なるタフなもの。それでも能力は落ちることがなく、デビューから5戦目での戴冠である。
JRAの古馬GⅠでいえば、キャリア5戦目でのVは昨年の天皇賞を制したイクイノックスと並んで、最少キャリアの大記録にもなった。
今年の3歳牝馬路線はリバティアイランド一色で推移してきたが、ここにきてまた天才少女が現れたといっていい。
今回が初めてのGⅠ勝利になった宮田師は「しっかり目イチで仕上げたので。(この後は)少し休みになるのかな」と今後は未定ながらも、「男馬相手でもやれるんじゃないかなと今からワクワクしています」とも。
この先の強力牡馬相手との対戦も楽しみだが、どこかでリバティとの天才少女対決も期待してみたくなる内容だった。