ウィリアムバローズが勢いをつけて、初タイトル獲得を目指す。

　３歳時は芝のデビュー４戦で勝ち切れず、ダートに転向して、未勝利、１、２勝クラスと３連勝。３勝クラス昇級戦の摩耶Ｓは②着だったが、４歳春には韓国馬事会杯、オープン特別の卯月Ｓと再び連勝を決めた。

　秋初戦のラジオ日本賞は②着で、初めて重賞に挑戦したみやこＳは２秒４差⑭着とはね返されてしまった。しかし、これが尾を引くことはなかった。今年初戦のポルックスＳでは逃げて首差②着、マーチＳでは２番手から最後の最後にかわされて鼻差②着惜敗だ。

　その後は休養に充てて、当初は９月１０日のコリアＣを目標にしていた。それが選出されず、前走はラジオ日本賞に出走。テンから気合を入れてハナへ。そのまま譲ることなく、手応え良く４角を回ると、直線ではしっかりと脚を使った。２番手の②着馬を振り切って先頭ゴールを果たしている。

　上村師は「前走は５９キロを背負いながらも自分の形に持ち込んで、よく頑張ってくれました。その後は放牧には出さず、在厩したまま調整。昨年と同じローテになりますが、ダメージも少なく、馬の状態はすごくいいですよ」と話す。

　なるほど、中間は坂路の２本乗りで豊富に乗り込まれてきた。ここ２週はＣウッドで長めから。先週は６Ｆ８０秒４―３７秒０、１Ｆ１１秒７をマークしている。

　前２走はマーチＳが不良馬場なら、ラジオ日本賞は良馬場。馬場状態を問わず、力を発揮できるのはいい。

「逃げにはこだわらないし、番手からでも競馬はできる。この馬のリズムで運びたいですね」

　３回目の連勝に期待が膨らむ。