【秋華賞】順列が変わらなかったオークス上位馬 そこに割って入った②着マスクトディーヴァの価値
公開日:2023年10月16日 14:00 更新日:2023年10月16日 14:00
絶対女王の壁は厚かったが、大健闘の②着だったのがマスクトディーヴァだ。
③着がオークス②着馬のハーパーで、④着に同③着馬のドゥーラ。2冠目の勢力図が大きく変わらずに推移した中、唯一そこに割って入ったのだから価値がある。
トライアルのローズSでは千八1分43秒0のレコード勝ち。その前走はワンターンの阪神外回りで高速馬場。今回はコーナー4回の京都内回り二千メートルで、馬場も“稍重”と渋っていた。
舞台設定が大きく変わってもしっかり走り切ることができたのは、高い能力の証明といえよう。
しかも、オークスから直行の①③着馬は猛暑の中に無理をさせず、リバティがプラス10キロ、ハーパーがプラス14キロと馬体を増やし臨めた。④着ドゥーラにしてもクイーンSから中10週でプラス20キロだった。
一方、2勝クラスの身で秋を迎えたマスクはレコードで激走して権利を取り、中3週で馬体重は前走時と同じ444キロ。その中でもきっちりパフォーマンスを発揮して、女王に1馬身差まで迫ったから大したもの。
キャリア4戦もメンバー中、最少だったから、上がり目もまだまだ残っている。
勝ち馬は歴史的な名牝級の、いわば別格といえる存在。まさに「相手が悪かった」「生まれた年が……」という言葉がピッタリだった。
それでも、世代トップクラスの実力は存分に示せたし、今後が大いに楽しみになる銀メダルだった。