【中京記念】藤原英厩舎が牝馬２頭出し
公開日:2023年7月20日 14:00 更新日:2023年7月20日 14:00
サブライムアンセム一発ある
「夏は牝馬」の格言らしく、先週は福島テレビオープン＝スマートリアン、名鉄杯＝アーテルアストレアと牝馬が日曜メインをジャックした。ならば、今週の中京記念も――。有力牝馬２頭を送り込むのが西の名門・藤原英厩舎だ。
実績でいえばサブライムアンセムか。３歳春には未勝利勝ち直後に臨んだフィリーズレビューを差し切って重賞初制覇を飾ると、続く桜花賞も０秒２差⑨着。ハイレベルの４歳世代で、しっかりと存在感を示してきた。
その後は重賞戦線で苦戦を強いられてきたが、今年４月の阪神牝馬Ｓで②着と復調の兆し。前走のヴィクトリアＭでも陣営は「意外と侮れないぞ」と、一発を期待していたほどだった。しかしながら結果は⑬着。田代助手がこう話す。
「仕上がりは良かったんだけどな。スタートで遅れたのがすべてだよね。終始、リズムに乗れなくて、力を出し切れなかった。参考外だよ」
今回は仕切り直しの一戦。前走を踏まえて、メンタル面を重視した調整を施してきた。
１週前は坂路で４Ｆ５６秒０―１２秒７。前半はゆったりとしたラップでも我慢が利いてリラックスした走り。直前も４Ｆ５４秒５―１２秒６で、追えばまだまだ時計が詰まる余韻を残してのフィニッシュだ。
「中間は折り合いをつける調整をして、雰囲気がいいね。テンションが上がることなく落ち着いているんだ。スタート五分に出て流れに乗れれば、もっとやれる馬。あらためて、期待しているよ」
ポテンシャル的には一発の期待は十分だ。
急上昇ルージュスティリア
成長度ならルージュスティリアだ。初のＧⅠ挑戦だった前走・ヴィクトリアＭでは⑩着に敗れたものの、好位３番手から進めて見せ場十分のレース内容。ラスト２Ｆ地点では“突き抜けるか”のシーンもつくったから大健闘といっていい。
「いい位置でレースを進めて、勝ちに行く競馬ができた。ラストは甘くなったけど、内容は悪くないね。むしろ、ＧⅠでいい経験になったと思う」（田代助手）
その後はここ目標で、６月２７日に帰厩。１週前の坂路では自己ベストタイとなる４Ｆ５０秒８をマークすれば、直前はＣウッドで水曜の一番時計となる５Ｆ６３秒４。ラストは持ったままで３Ｆ３５秒５―１１秒２だから、デキは文句なし。
「相変わらず動きはいいね。古馬になって余計な動きをしなくなった。うん、精神的に大人になっている感じ。重賞ではまだ結果が出てないけど、能力は高い。牡馬相手でも十分やれると思うよ」
新馬戦では後の２冠馬スターズオンアースを破ったように、素質の高さは折り紙付き。陣営も「秋はさらに大きな舞台へ」と意気込むほどだ。ここで恥ずかしい競馬はできない。
月曜日の重賞レース的中者
