【プロキオンS】ドンフランキー今後は難しい番組選び
公開日:2023年7月10日 14:00 更新日:2023年7月10日 14:00
中京で行われたダート千四のGⅢプロキオンSを制したのはドンフランキー。一気の逃走で初タイトルを手にした。
最後まで先頭は譲らなかった。
スタートを決めると、前半3Fを33秒9。その後も4F目に11秒6を挟んで5F通過は57秒7。スピードの出やすい“稍重”で、芝並みにラップは上がったものの、「自分のスタイルを貫こうと」と池添がレース後に話したように、これがドンフランキーの形である。
直線は外からライバルの1番人気リメイクが一完歩ごとに迫ってきたものの、追う強みのあった相手に最後まで抜かせなかった。結局、自分で速めの流れでレースをつくり、そのまま押し切ったのだから大したものだ。
これで晴れて重賞ウイナーに。4歳という年齢を考えても前途洋々といったところだが、今後の選択肢は難しい。
今回が6勝目となり、そのうち、千四で5勝。この距離に特化したタイプである。
JRAでは古馬の千四のダート重賞は他に冬の東京で行われる根岸Sがあるのみで、今年はもうない。千二でも12月中山のカペラSしかなく、短距離ダート重賞は非常に施行数が少ない。
地方交流重賞なら夏に佐賀のサマーチャンピオン、9月浦和のオーバルスプリントなど得意距離の重賞もあるが、「ラチを頼ろうとするところがあって」と池添。地方のインが深くて、中央とは質が違うパワータイプのダートでは心配な面もある。
「思い描いたように成長してくれてます」と話すように競走馬としての充実期には違いないが、陣営はレースチョイスに頭を悩ますことになるかもしれない。