【桜花賞】ハーパーは「久々に牝馬のGⅠを狙える器」(ネットオリジナル)

公開日:2023年4月6日 15:00 更新日:2023年4月6日 15:07

 友道厩舎は牝馬戦にも強い。

 08年オークスのムードインディゴから、これまで牝馬3冠には19回出走。勝利は16年秋華賞のヴィブロスのみだが、②着は4回で、連対率・263の好成績を残している。

 ここからさらに〝5番人気以内〟に絞れば、〈1313〉で連対率・500のハイアベレージ。人気馬をきっちり連絡みさせてくるあたりは、さすが名門厩舎と言ったところだ。

 今年の桜花賞にはハーパーを送り込んできた。上位人気に推されること間違いなしで、トレーナーも「久々に牝馬でGⅠを狙える馬」と鼻息が荒い。

 暮れの阪神で未勝利を勝つと、続くクイーンCでは重賞初制覇。当時は初の東京遠征で馬体は12㌔減。レースでは4角から直線にかけて、かなりタイトなポジショニングで、直線では追い出したところで内から寄られてと、相当に厳しい条件だった。それでもファイティングポーズを崩さず走り切り、前をとらえたのだから恐れ入る。着差は首でも、完勝と言っていい競馬だった。

「囲まれてぶつけられたけど、並んでから抜かせなかった。いい勝負根性を持ってますよね。以前は追われてフラフラするところがあったから、調教からチークをつけたんです。その効果もあったと思いますよ」(友道師)。

 その後は放牧に出されて、ここを目標に乗り込まれてきた。

 3月22日に坂路で初時計を出すと、1週前にはルメールを背にCウッド3頭併せで6F83秒4─36秒5をマークした。直線に入ってからはさすがの伸びで、1F11秒0は木曜最速タイだ。2頭に遅れはしたが、前を5馬身近く追いかける形であり、相手は古馬の2勝馬、3勝馬。動き自体も文句なしで、師は「エンジン掛かってからはすごい脚でした。直線の長い阪神の外回りなら」と期待十分の口ぶりだった。

 1週前にしっかり負荷をかけた分、今週はCウッドで馬なり調整。それでも推進力あふれる走りで1F11秒3をマークだから体調はすこぶる良好だ。

 ヴィブロス以来となる牝馬GⅠ制覇に向けて、仕上がりに抜かりなし。ジャイアントキリングのシーンがあっていい。

最新記事一覧

  • アクセスランキング
  • 週間