先週は3日間競馬でレース数が普段の2場開催の1・5倍だったが、まずは今回、取り上げたいのはフランスのGⅢプランスドランジュ賞だ。
 ダービー馬クロワデュノールが遠征初戦を勝利で飾ったこのレース。馬場の硬度を測定するペネトロメーターの計測値は「3・9」で、JRAの発表では重馬場だ。
 ちなみに、昨年までは3歳限定戦として行われていたこのレース。去年の勝ち馬はあのオンブズマンで、ペネトロメーターの値は3・6。56・5キロを背負って二千メートル2分11秒42だった。
 今年のクロワデュノールはそれより重い馬場で58キロ。勝ち時計は2分11秒71で、ほぼコンマ3秒しか変わらない。
 前半5Fが70秒という日本では考えられないほどの超スロー、パリロンシャンの重馬場を克服して勝ち切ったことは価値が非常に大きい。
 前記したオンブズマンは今年、プリンスオブウェールズS、英インターナショナルSと10F路線のGⅠを2勝し、現在レーティング128で世界1位の馬だ。クロワデュノールには凱旋門賞で大いなる期待をかけていいのではないか。
 さて、本題の日本の競馬。月曜中山のセントライト記念はミュージアムマイルの貫録勝ち。二千二百メートル2分10秒8はコースで歴代4位タイと悪い時計ではないが、長めの距離は馬場状態の影響を大きく受ける。
 今は水準より2秒ほど速く、それを思えば標準レベルの時計か。そのセントライト記念の2000メートル通過は1分59秒2。となれば、優秀なのは日曜7R3歳未勝利、二千メートルの1分58秒4だ。休養前、②②着だから今回は順当勝ちとはいえ、この時計はさすがに驚くレベル。もちろん、未勝利では史上最速だ。勝ったシャンソンドールはレイデオロ産駒で晩成傾向か。先々にも期待する。
 西のローズSもオークス馬カムニャックが好発進。ただ、道中はいろいろと制裁があり、やや後味の悪いレースだった。
 記録的には千八1分43秒5は23年マスクトディーヴァのレコードに0秒5差。5F通過が56秒8で、コース歴代最速タイの速さ。これでは前に行ったクチはもたない。
 ◎ルージュソリテールはこのペースで3番手から。残り100メートルあたりまで先頭だった。結果は⑩着でも、「やはり能力はあるな」という思い。休養での20キロ増も理想的で、今回の敗戦だけでは見限れない。
月~金は麻雀、土日はウインズだった学生生活を経て、入社後は編集一筋25年超。2015年春は何と9週連続重賞的中の快記録も達成し、2016年は春東京でGⅠ4連勝も。馬場の傾向、ラップの分析に定評がある。毎週、目黒貴子さんとその週の重賞解説の動画も公開中。













                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            
                            














