【天皇賞】史上初! 3歳馬のワン・ツーが持つ意味
公開日:2025年11月3日 14:00 更新日:2025年11月3日 14:41
先日の天皇賞・秋は3歳馬のワン・ツー。勝ったマスカレードボールはダービー②着馬、②着ミュージアムマイルは皐月賞馬。春はクラシック路線の王道を行った2頭が、秋は古馬相手に最高の結果を出した。
秋の天皇賞で3歳馬の優勝は96年のバブルガムフェローが初めて。これは86年まではそもそも、3歳馬が出走できなかったのも理由のひとつだ。
02年シンボリクリスエスは中山での勝利。ともに藤沢和雄厩舎だ。
そこから19年もあいて、21年エフフォーリア、22年イクイノックスと3歳馬が連勝。今回のマスカレードボールで3歳馬の勝利は5頭目となる。もちろん、ワン・ツーとなると、天皇賞では初めてのケースだ。
そもそも、秋の古馬平地GⅠで3歳のワン・ツーは史上7回目のこと。有馬記念、マイルCS、エリザベス女王杯で2回ずつである。
最も古いのは94年の有馬記念。①着ナリタブライアン、②着ヒシアマゾンだ。
2度目は97年マイルCSで、勝ったのはタイキシャトル、②着はキョウエイマーチ。
3度目は00年の同じくマイルCSで、①着アグネスデジタル、②着ダイタクリーヴァ。
4、5度目はともにエ女王杯で、03年は①着アドマイヤグルーヴ、②着スティルインラブ、そして13年は①着メイショウマンボ、②着ラキシス。
そして22年の有馬記念で、①着イクイノックス、②着ボルドグフーシュである。
こうやってみていくと、勝ち馬はメイショウマンボ以外、その後の活躍が凄い。
ナリタブライアンは故障もあって、なかなか全盛時の走りを取り戻せなかったが、それでもGⅡ阪神大賞典2勝に、春の天皇賞②着。
タイキシャトルは快進撃の真っ最中で、このレースのあとはスプリンターズS(当時は12月)、翌年は京王杯SC、安田記念、ジャックルマロワ賞、マイルCSと連勝に連勝を重ね、フランスでもGⅠを制した。
アグネスデジタルも4歳秋に日テレ盃、南部杯、天皇賞・秋、香港C、さらに翌年のフェブラリーSと5連勝。
アドマイヤグルーヴは翌年のエ女王杯も連覇し、今ではドゥラメンテの母として、血統表のあちこちに名前を残している。
そしてイクイノックスの活躍はまだ記憶に新しいところ。こうやって見ていくと、3歳馬のGⅠワン・ツーの場合、勝った馬は特に来年以降も注目する必要がありそう。
しかも、この世代には強いダービー馬クロワデュノールもいる。凱旋門賞では残念な結果となったが、暮れの香港に登録しており、年内に1走する可能性は十分にありそうだ。
これからはこの世代がGⅠを席巻するかもしれない。そう予感させる天皇賞・秋ではなかったか。
























