【皐月賞】クロワデュノール初の敗戦でダービーが面白くなった
公開日:2025年4月21日 14:00 更新日:2025年4月21日 14:00
これも競馬だろう。単勝1・5倍の断然人気クロワデュノールは、直接対決のなかった第三の刺客に足をすくわれて②着に敗れてしまった。
スタートを決めて、序盤は前を見る形で4番手外の絶好の位置を確保。予想通り、向正面でまくってくる馬がいたが、その対応をする際、進路が狭くなり、手綱を引く場面が。その後は挽回を強いられ、3角から早めに前を捕らえに行かざるを得なかった。
人気を背負っていた宿命もあるだろう。それでも、直線でいったんは先頭に立ち、押し切るかと思われたが、レースの上がり5Fが57秒7とスピードの持続力が求められる形で逃げ、先行馬は総崩れ。差し追い込み決着を唯一、[4][6][2]から踏ん張ったのだから世代屈指の実力は示している。
今回は4カ月ぶりの休み明けで今年初戦。そして次なる日本ダービーの舞台は広く、この馬の持ち味である長くいい脚を生かしやすい東京替わりとなる。状態面も含めて、条件は好転する。
だが、同時にこの結果で俄然、ダービーが面白くなってきたのも確かだ。
戦前は単勝オッズがミホノブルボン、アグネスタキオン、ディープインパクトとほぼ同等で“クロワ1強”ムードだった。それが終わってみれば、勝ち馬ミュージアムマイルはもちろん、首差③着に迫ったマスカレードボールや、④着ジョバンニと⑤着サトノシャイニングもタイム差は0秒1だけ。これらにもチャンスの目が出てきたと言える。
さらに別路線組でも毎日杯を上がり3F32秒5と強烈な末脚で勝ってきたファンダムが出走の可能性もある。
中5週で迎えるクラシック2冠目が今からより楽しみになったのは間違いない。